sum

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6/15/2023, 1:01:57 PM

「好きな本は?」
随分と唐突だな。
小説家を生業にしている友達にそんなことを聞かれた。
彼女は真剣な様子で僕を見つめている。
好きな本。
重くて、暗くて、痛々しくて。
そんな、
「君の書く本が好き。」

6/14/2023, 10:00:53 AM

聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。
貸スタジオのステージ通路。その声に振り返った。
「え?なんで?」
そこには今年の四月に卒業したばかりの先輩がいた。
視線の先にはギターとボーカルの二人もいる。
「俺ら今日ここでライブするけど見てく?」
ずっと今まで見てきた先輩たちのライブ。
「うん」
貸スタジオ内のステージとは思えないほど、豪華で。
後ろのプロジェクターにはあじさいが映し出されている。
真ん中の特等席。
曲が始まった。

6/12/2023, 10:17:12 AM

好き嫌い。
自己紹介のテーマでありそうなもの。
あなたは俺に優しく聞く。
「好き嫌い教えて?」
学校と、家と、勉強と、別室。
「好きなのは授業と別室。嫌いなのは学校と家。」
「そっか。」
あなたは細く息を吐いた。
「勉強は?」
「勉強自体は好きだけど、結果が出るのは嫌い」
「ありがとう」
優しく微笑んで俺の頭を撫でた。
「あともう一個好き」
不思議そうなあなたに言った。
「あなたに頭撫でられるの好き」

6/12/2023, 9:11:49 AM

今日この街を出ていく。

6/10/2023, 9:58:25 AM

締め切ったカーテンから少しだけ日がさしている。
5時40分。目覚ましの時刻より早く目が覚めた。
なんとなくベランダに出て陽の光を浴びながら、たばこを吸った。
人の少ない、空気が澄んだ朝。
たまにはこんな日もいいかもしれない。

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