『花畑』
眩しくて、目を開いた。
もう朝か...と思う暇もなく。
赤、蒼、緑。黄色にピンク。
様々な色が目に飛び込んで、目を見開いた。
ここは...どこ、だろう。
綺麗な花畑だが...どうやってきたのだろうか?
そういえば、昨日は...どこにいたんだっけ。
思い出せない。
...考え込んでいても埒が明かない。
そう思い、起き上がる。
あれ、なんだか体が軽い。
不思議に思いながら、足を踏み出す。
しゃく、しゃく
1歩、1歩。噛み締めるように、歩を進める。
土の、軽快な音が心地いい。
不思議と、口角が上がる。
タッタッタッ
風を全身に浴びて走り出す。
肺に入る空気も、とても美味しい。
心が、踊る。このままどこまでも行けてしまいそうだ。
少し、疲れてきた。瞼も重い。
もう少し居たい、という思いとは裏腹に瞼は段々と落ちてきていた。
風が吹き、花びらが散った。私の身体を花弁が包む。
まだ、まだだめ。もう、すこしだけ...
ピピピピ、ピピピピ
機械的な音で目が覚める。
また今日も仕事か...
重い体を起こし、ベッドから降りる。
でも、なんだか今日はいつもよりも少し体が軽かった。
いつもなら憂鬱で仕方ないのに。何故だろう?
陽の光を浴びて笑みを零す。
布団の上には、
オレンジ色の花びらがひらひらと舞い降りていた。
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あとがき
今回長々と失礼しました。
正直、あまり納得のいっていない作品なので、供養のために...と思いつつ上げました。
僕自身、まだ三日目ということもあり、文の拙いところも多々あると思いますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
ちなみに、昨日、今日のふたつは社会人の方を一応イメージして書いていますが、僕は社会人ではないので正直気持ちは想像でしかありません。
想像以外では、僕が学校に行く時の気持ちを織り交ぜて書いております。
解釈違い等、あったらすみません。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
引き続き読書をお楽しみください。
『空が泣く』
コンクリートだけが移る視界。
心模様を移したような空。
ミスで怒られ、責められて。
普段は聞かないようにしている陰口も、今日は耳に入り心を抉っていった。
だんだんと、視界が滲む。
ぽた、ぽた。
今日は雨の予報だったっけ。
雫が、肌に落ちる。
頭にも、雫が垂れてきた。
空を見上げると、大粒の雨が落ちてきていた。
ああ、最悪だ。傘なんて持っていないのに。
「...っ」
涙が、堰を切ったように溢れ出す。
どうか今日だけはこのままで。
周りが色に包まれる中、1人透明に身を染めた。
『君からのLINE』
スマホが振動した。
目を向けると、それは君からのLINEだった。
勇気をだして声をかけてもらった、大切な宝物。
今思い出しても口角が上がってしまう。
けたたましくなる心音落ち着かせ、スマホを開く。
そこには、「よろしく!」と書かれたスタンプがひとつ、届いていた。
ただそれだけ。その一言で。
こんなにも舞い上がってしまう。
あぁ、君は罪深い人だ。
何も無いように、私も一言を返した。
「これから、よろしくね。」