道草

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7/10/2023, 12:30:49 PM

目が覚めるとそこは海辺で
次に目が覚めるとそこは高速の高架下で
その次に目が覚めると
そこはどこかの知らない土地で
何度目が覚めてもそれは夢の続きのように
僕らを困らせて
どこへ行っても異邦人で
誰と逢っても他人みたいで
どうしようもなく悔しくて
打ちひしがれて
それでも眠るしかない夜

6/10/2023, 12:22:36 AM

朝は苦手だ
だいたい調子が出ない
だけど休みの日は別だ
窓の外にも希望が溢れる
カーテンを開けて
光を取り込んで
コーヒーを沸かしたら
今日は始まる

5/13/2023, 9:41:42 AM

子どものままでいられたら
よかったのか
限られた自由と、限られた空間と
果てしのない愛情の中で
右も左もわからずに
守られていることも知らずに
ただ毎日が新しく毎日が楽しい
それがどんなに尊いことなのか
脆くて儚いことなのか
気づいた時には
僕はもう大人になっていた
自由は限りないものになり
世界は広がり続ける
その中で少しの愛情を糧に
いつも何かを選択しながら
誰かを守っている
その誰かの中には
僕自身も含まれている
物語は章を重ねるごとに膨らんで
やがて小さな宇宙になった
ときどき宇宙でひとりぼっちな気分になる
どうして僕は生まれてきたのか、と
ふと思う
僕はこのままでいいのかと考える
僕はこのままでいいのか

5/4/2023, 12:32:22 PM

僕は草の上には寝転がれない
だからアスファルトか砂浜に寝転ぶ
アスファルトはたいてい暖かい
砂浜はその時々で違う
あったかい時も冷たい時もある
寝転がると空しか見えない
流れる雲はどこへ行くのか
南風に吹かれたら北の方へ
西風に吹かれたら東の方へ
雲の行先はいつも風が決める
風に抗うと雲は消滅する
そこには青空しか残らない
新たな風が吹いて
また新たな雲がやってくる
今度はどこへ向かうのか
みんなどこへ行くのか

4/30/2023, 9:21:19 AM

風に乗れるものは
海を渡って、どこへいくのか
異国の砂漠を抜けて
世界の先端をも超えて
宇宙の入り口から
誰にも解らないところまで

そんなに遠くへ行ったとして
君は君でいられるのか
僕のことを覚えていられるのか

もっと手前でいいんじゃないのか
房総半島の海岸はきれいだ
ひとけのない砂浜には
あらゆるものが落ちている
君のよく知っているものも
初めて見るものも
宇宙の欠片だってあるかもしれない

それでも君は遠くを目指す
君は風に乗れる者だから
例え僕のことを忘れてしまっても
風が吹いたら行ってしまう

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