あじさいの葉っぱの上で、
カタツムリ二匹が踊っている。
色鮮やかな水色や紫色の花々は、
雫をくっつけておめかししている。
サァサァと降る小雨は、
その空間に合うようなBGMに変わる。
今日もまたどこかでやるみたい。
是非、雨の日の舞踏会へ来てみてはいかが?
〜あじさい〜
好き、嫌い、好き、嫌い……
一枚一枚の花びらを地面に落としていく。
好き、嫌い、好き、嫌い……
神様は私にどっちの選択を与えるの?
大好きなあの人のことを思い浮かべながら、花弁を取っていく。
そして、出た結果は。
……す、き。
――本当かよぉ。
なんて頭で思いながらも、花占いの結果に、何だか嬉しさが込み上げていた。
〜好き嫌い〜
もう一回、あなたとあの街へ行きたい。
あのキラキラと輝いていて、一人一人が笑顔で溢れていた、あの街へ。
行けるチャンスはいくらでもあるのだが、
生憎、今は彼がいない。
色々いざこざがあり、別れてしまった。
そんな今だからこそ、気づいたとことがあった。
あの人の存在が、どれだけ私に影響していたのかを――
〜街〜
やりたいこと……
今はこれといってないかな。
平穏で平和な日々が過ごせたら、それでいい。
――でも一応、『やりたいことリスト』みたいなのは書いておこうかな。
……よし、完成!
とりあえずざっと10個はまとめておいた。
まぁ、使うのか、そもそも出来るのか、分かんないけどね。
〜やりたいこと〜
私の大好きな彼氏の匂いは、お日様の匂いだ。
晴れている時、いつも外で衣類を干しているからだろうか。
温かくて、ふわふわしてて、心地よい。
今日は、朝、目が覚めたら隣にいる。
私達は同居している訳では無い。
だから、こうやって穏やかでゆっくりとした時間を過ごせるのは少ないのだ。
日光を背にして横になっている彼からは、さらにお日様の匂いがする。
思わず彼の胸に顔を埋める。
最初は驚いたように硬直したが、すぐに手が伸びてきて頭を撫でてくれる。
ポカポカで気持ちいい。
「おはよう」
この何気ない一言を交わすだけでも、幸せがギュッと詰まっている。
〜朝日の温もり〜