どうしてあたしはこの世界に生まれてきたんだろう。
そもそも、『あたし』ってなんなんだろう。
自分の意思で動いているのか、
見えない誰かの手で遊ばれて、操られているのか、
全く分からない。
死んだ後はどうなる、生き返った後は何になる?
天国、地獄、人間、動物?
あーダメだ。上手く考えられない。
自分について、もっと知りたい。
自分のことを一番詳しく知っているのは、まさしく自分自身なんだろうけど。
案外、分からないことだらけで、ちっとも詳しくなんかないんだ。
〜もっと知りたい〜
朝、目が覚める。
見慣れた景色が広がっている。
周りに流されても、羨ましさで嫉妬しても、
何とか自分は生きる。
必死になって、もがきながら。
日中を過ごす。
夜、目を閉じる。
真っ暗な景色が広がっている。
そしてまた自分は、目を覚ます――
平凡だけど、そんなことが当たり前にできるって、幸せだと思う。
〜平穏な日常〜
私ね、君にだから話してみようと思う。
今のこの世界って、平和だと思う?
……私は、そんなことないと思う。
だけど、そもそも、平和ってなんなんだろうね。
笑って楽しく過ごせていること?いつも通り、平凡な一日が過ぎていくこと?
……やっぱり、馬鹿な私には、さっぱりだな。
でもね、私、これは大切だって思うの。
愛。
誰かを愛すること、誰かに愛されること、どっちも十分になきゃ、真の平和なんて生み出せないって考えてる。
どっちかが強いと、自分も相手も苦しくなって辛くなるような気がする。
――愛って偉大だよね。
私自身は、今日も小さな平和を保っているよ。
こうして君と一緒に話せているからね。
〜愛と平和〜
過ぎ去った日々なんて、俺は振り返りはしない。
思い返したところでどうなる?
『過去』という名の殻に閉じこもって、
それに満足して、
「もういいや」
「これくらいでいい」
ってなるよりは、
前を向いて歩いた方が、
俺は得すると思うけどな。
〜過ぎ去った日々〜
お金より大事なもの……?
そんなもの、この私にあるわけないでしょう!
衣類は沢山あるわ。
食べ物だって別に困っていないし、
住む所も豪邸ですしね。
生活する分には困ってないんですもの。
それに……この世の中は、お金が全てでしょう?
金がなきゃ、何にもできない。
だから十分なお金が大事になってくる。
幸せに暮らす方法なんて、私にはそれくらいしか考えられないわ。
……え?愛ですって……?
そんなもの、もう、とうの昔に捨てたわよ。
――いや、消えてなくなってしまったのよ。
散ってしまったのよ。
〜お金より大事なもの〜