凪沙レイ

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3/27/2026, 1:39:04 PM

心臓も、気持ちも、全部ハートと言える

__のHeartはどこだろう
迷い、諦め、環境など真っ直ぐにはいられない
そんな時も必ずどこかである

そんな人生をテーマにした話。

__の生き方は自分で決めるし、
責任も自分にある
他人にとやかく言われても、
決めるのは自分だ

でも周りの人の意見に流される、
もしくは流されそうになることもたくさんある

こうしている今も他人の意見に
流されているかもしれない
それに気づけることもあれば、できないこともある

「浮ついている」という言葉を知っているだろうか
個人によって解釈は変わるかもしれないが、
__は心が、気持ちが浮ついている、と
表現していると思う
つまり、気持ちという物体が地面などから
離れている状態を指していると考えた

進路など自分の将来を考える時どうするべきか
悩むのは当たり前だと思う
相談したり、経験談から学んだり、
やりたいことから考えるなど人それぞれ手段がある

やりたいことがあるならそれに向かって進めばいい

〈君〉が望む未来に行けるのはただ1人、〈君〉だけだ。

自分が描いた未来が簡単なものでなくて、
しんどいことがたくさんあって、
逃げ出したくなって、
そんなことが何十回、何百回、何千回とあるでしょう

楽しいと、胸を張って過去の自分に言えるように、
これからを頑張ってください

3/27/2026, 9:47:21 AM

『○○のそれよくない?』
『△△の羨ましい〜』

そんな言葉を日常でよく聞く
いわゆる【ないものねだり】だ

__だって羨ましいと思うことはある
〈君〉に羨ましい、
なんて何回も言われたし、自分も言った

砂時計が落ちきるその時までが人よりも自分は短い

だからこそ他人が羨ましいと思う
__よりも長く生きられるのだから。

自分が持っていないもの
それを羨ましいと思っても
相手が持っていても嬉しいと思っているかはわからない

例えるなら
パーマが羨ましい人とストレートが羨ましい人だ

お互い羨ましいと思っていてもメリット・デメリットがあるし
羨ましいと思っていても自分が得られないかもしれない

そんなことがあっても願うのは人の性だろうか

3/25/2026, 12:56:21 AM

夜の街は、どこも乾いていた。

アスファルトも、ネオンも、
全部がきれいに光を跳ね返している。

「降らないね」

__が言うと、〈君〉はグラスの氷を軽く揺らした。

「うん」

短い返事。

その音だけが、やけに澄んで聞こえる。


小さなバーのカウンター。
__と〈君〉の間には、指一本分くらいの距離。

近いのに、触れない距離。


「天気予報、外れたね」

__が続ける。

「“ところにより雨”って言ってたのに」

〈君〉は、少しだけ笑った。

「外れてないよ」

「え?」

「ちゃんと降ってる」


その言い方に、少しだけ引っかかる。


「どこで?」

聞くと、〈君〉はグラスを持ったまま、少しだけ視線を落とした。


「見えないところ」


昨日と同じような言葉。
でも、意味が違う気がした。


しばらく沈黙が続く。

店内には、静かな音楽と、
遠くの会話のざわめき。


「ねえ」

〈君〉がぽつりと口を開く。

「人ってさ、どこで泣くと思う?」

唐突な質問。

でも、今はそれを唐突だと思えなかった。


「家とか?」

無難に答える。


〈君〉は首を横に振る。

「もっと、ばらばらだよ」


グラスの縁を、指でなぞる。


「電車の中とか、夜道とか、誰もいないキッチンとか」

その一つ一つが、やけに具体的で。


「同じ時間でも、同じ場所でも、
泣いてる人と泣いてない人がいる」


そこで少しだけ言葉を切る。


「だから、“ところにより雨”なんじゃないかな」


胸の奥が、少しだけ重くなる。


〈君〉は、やっとグラスを置いた。


そのとき、気づく。


〈君〉の目元が、少しだけ濡れていることに。


でも、泣いているようには見えない。


涙は落ちない。
ただ、そこにあるだけ。


「……降ってるじゃん」

思わず、そう言ってしまう。


〈君〉は、少しだけ驚いた顔をして、
それから困ったように笑った。


「見えちゃったか」


その言い方が、やけに軽くて。


「なんで隠すの」


聞いたあとで、少しだけ後悔する。


〈君〉は少し考えてから、答える。


「濡れると、困る人がいるから」


「誰が?」


少しだけ、間が空く。



「たぶん、」


その答えは、思っていたよりも静かだった。


__は、何も言えなくなる。


〈君〉は、目元を軽く拭う。

でも、完全には消えない。


まるで、降り止まない小さな雨みたいに。


「ねえ」

〈君〉が、少しだけ顔を上げる。


「もしさ、」


言葉を選ぶみたいに、ゆっくり続ける。


「誰かが気づいたら、その雨って止むと思う?」


分からない。

でも、黙っていたらいけない気がした。


「……分からないけど」


「少なくとも、ひとりで降ってる感じはなくなるんじゃない」


〈君〉は、少しだけ目を細めた。


「そっか」


その一言が、やけにやわらかい。


しばらくして、〈君〉は立ち上がる。


「帰るね」


「送るよ」

反射的に言う。


でも〈君〉は、ゆっくり首を振る。


「今日は、大丈夫」


その“今日は”が、少しだけ引っかかる。


「またね」


そう言って、〈君〉は店を出ていく。


ドアが閉まる音。


外を見ると、やっぱり雨は降っていない。


でも。


さっきまで、ここには確かに雨があった。


グラスの中の氷が、静かに溶けていく。


その音を聞きながら、ふと思う。


あの雨は、止んだんだろうか。


それとも、ただ場所を変えただけなのか。


「ところにより雨」


その意味を、少しだけ知った気がした夜だった。

3/23/2026, 2:28:40 PM

雨が降っていた。

放課後の校舎は静かで、
窓に当たる音だけが、やけに大きく聞こえる。

「傘、忘れた」

__がそう言うと、〈君〉は少しだけ笑った。

「やっぱりね」

「なんで分かるの」

「そういう顔してた」

適当すぎる理由なのに、
なぜか納得してしまう。

〈君〉は自分の傘を軽く揺らした。

透明なビニール傘。

「入る?」

少しだけ迷う。

「いいの?」

「いいよ。どうせ同じ方向でしょ」

当たり前みたいに言う。


校門を出ると、雨は思ったより強かった。

傘に当たる音が、少しだけうるさい。

肩が、少し触れる距離。

それだけで、歩き方がぎこちなくなる。

「なんかさ」

〈君〉が前を見たまま言う。

「こういうの、久しぶり」

「こういうの?」

「誰かと一緒に帰るの」

意外だった。

「友達いないの?」

冗談っぽく言うと、〈君〉は少しだけ笑った。

「いるよ」

でも、そのあとに続いた言葉はなかった。



水たまりを避けながら歩く。

タイミングが少しずれて、
何度かぶつかりそうになる。

そのたびに、どちらかが小さく避ける。

「ねえ」

〈君〉が言う。

「雨の日って、ちょっとだけ世界が静かになるよね」

確かに、と思う。

音はあるのに、
いつもより遠く感じる。

「嫌いじゃない」

__が言うと、〈君〉は小さく頷いた。

「〈 〉も」

その横顔は、傘越しの光で少しだけぼやけて見えた。



「ここでいいよ」

分かれ道で、〈君〉が足を止める。

「ありがとう、傘」

「いや、こっちこそ」

少しだけ沈黙が落ちる。

雨の音だけが、間を埋める。



「じゃあね」

〈君〉がそう言って、少しだけ手を振る。

__も軽く手を上げる。

それだけ。


振り返ると、〈君〉はもう歩き出していた。

透明な傘の向こうで、少しずつ遠くなる。


次の日、雨は止んでいた。

教室に入る。

いつも通りの景色。


でも。

自分の机の横に、見覚えのないものがあった。

透明なビニール傘。


「あれ?」

手に取る。

見覚えがある気がするのに、
はっきり思い出せない。


「それ、誰の?」

後ろの席のやつに聞く。

「知らない」

即答だった。

「昨日からあった?」

「いや、知らん」

本当に知らなさそうな顔。


もう一度、傘を見る。

持ち手に、小さな傷がついている。

どこかで見たことがある気がする。


ふと、昨日の帰り道を思い出す。

雨。
静かな音。
隣に誰かがいた気配。


でも。

顔が、思い出せない。


「……誰だっけ」

小さく呟く。


その日から、__はその傘を使うようになった。


雨の日。

傘を開くたびに、
少しだけ世界が静かになる。


誰かと一緒に歩いていたような気がして、
でも、それが誰なのかは分からない。


ただ。

その時間が、嫌じゃなかったことだけは、
はっきり覚えている。


雨音の中で、ふと立ち止まる。


もしあのとき、
何かひとつでも、ちゃんと覚えていたら。


何か、変わっていたんだろうか。


透明な傘越しに、空を見上げる。

少しだけ滲んだ景色の中に、
思い出せない誰かの気配だけが、残っていた。

3/21/2026, 2:47:46 PM

夕焼けが、やけに静かだった。

屋上には、__と〈君〉しかいない。
いつもと同じはずなのに、今日は音が少ない。

風は吹いているのに、
どこか遠くの出来事みたいに聞こえる。

〈君〉はフェンスにもたれて、空を見ていた。
その横顔は、夕焼けに溶けかけているみたいで、
少し目を離したら見失いそうだった。

「ねえ」

呼ぶと、〈君〉は振り向く。
その動きが、ほんの少しだけ遅れる。

「もしさ、明日が来なかったら、どうする?」

同じ質問。
でも今日は、答えを聞く前から分かってしまいそうで、怖い。

「今日をちゃんと終わらせる」

やっぱり同じ答え。
でもその声は、昨日よりもずっと軽い。

まるで、ここに留まる気がないみたいに。

「ちゃんと、って?」

__は問いかける。
引き止める理由を探すみたいに。

〈君〉は少し考えて、困ったように笑った。

「ちゃんと、さよならすること」

その言葉だけ、やけにはっきり聞こえた。

胸の奥が、静かに冷える。

「……誰に?」

聞いた瞬間、後悔した。
でも、もう遅い。

〈君〉は少しだけ目を細めて、
まっすぐ__を見る。

「君に」

風が吹く。

その一瞬で、〈君〉の髪がほどけるように揺れて——
輪郭が、わずかに崩れた。

「待って」

思わず一歩近づく。

「それ、どういう意味——」

言葉が続かない。
続けたら、全部終わってしまいそうで。

〈君〉は首を小さく振った。

「ねえ」

その声は、もうほとんど風と同じだった。

「明日、ここに来る?」

「来る」

即答する。
考える余地なんてなかった。

来るって言わなきゃ、
今この瞬間に何かが切れてしまう気がした。

〈君〉は、ほっとしたように笑う。

でもその笑顔は、
もう形を保てていなかった。

「そっか」

その一言が、やけに遠い。

「じゃあ、安心」

安心、という言葉だけが残って、
〈君〉の存在は、そこから少しずつほどけていく。

「約束ね」

その声が落ちるころには、
もう姿は、夕焼けと見分けがつかなくなっていた。

「待って、まだ——」

手を伸ばす。

今度こそ触れられると思った。

でも、指先はただ、
少し冷たい空気を掴んだだけだった。



気づいたときには、
屋上には__ひとりだった。

最初から、ずっとそうだったみたいに。



次の日。

屋上の扉は閉まっていた。
壊れていた鍵は、新しいものに変わっている。

開ける理由も、なくなっていた。



放課後、窓から空を見る。

昨日と同じ夕焼け。
同じ色。
同じ風。

でも、決定的に違うことがひとつだけある。

「約束」を、したはずなのに。

ここに来るはずだった〈君〉が、
もうどこにもいないこと。



__はふと思う。

あのとき、もし。

「来るよ」じゃなくて、
「行かないで」って言えていたら。

何か、変わっていたんだろうか。



答えは、どこにもない。

ただ、夕焼けだけが、
昨日と同じように静かに沈んでいく。

__はもう、手を伸ばさない。

伸ばしても、届かないことを知っているから。



それでも、風が吹くたびに思い出す。

触れられなかった指先と、
最後まで形を失っていった、あの笑顔を。

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