私にとって大切なものは
自分と
自分の手が届く所にいる人と
手は届かないけど声が聞ける人と
昔笑って泣いた人と
いずれ産まれるかもしれない小さい命と
お金
たった一つの嘘が
たくさんの真実を
すべて嘘に変えてしまいました
オセロみたいな一日でした
貴方は娘を幸せにしなくていいです
幸せは娘が自分でなるのです
貴方が愛情いっぱいで家庭を大事にしても、好きな物を好きなだけ買えるほど稼いで来ても、どれだけ周りから恵まれていると言われても、それだけの努力をしてくれるならそれはそれで嬉しいけれど、娘の幸せとズレていたらそれは幸せではないでしょう?
だから幸せは娘が自分でならなければ意味が無いのです
貴方に望むことは一つだけ
娘を不幸にしないでください
色々なことがあると思う
本当に
他人の災いに巻き込まれるかもしれない
他に好きな人ができるかもしれない
同じ道を進めなくなるかもしれない
けど
順番を守ればいいだけです
誠実に生きればいいだけです
蔑ろにしなければいいだけです
それは娘も同じです
貴方を不幸にすることは許しません
随分とハードルは下げたつもりです
普通に人として対等に尊重していればなにも難しいことじゃないはず
それでももし
万が一にも
もし貴方が娘を不幸にしたなら
私が貴方を殺しに行きます
娘をどうぞよろしくお願いします
昨日、貴方のスマホを覗いてしまった
「おはよう」
貴方より少し早く起きたので、朝ごはんなんか作ってみる
「今日何時に帰る?」
ちょっとだけテンション高く聞いてみる
「久しぶりにグラタンでも作ろうかと思って‥」
好きだったよね?変わってないよね?
「‥そっか、じゃあ先に食べちゃうね」
なんで?仕事だものね、仕方ない
どうして?仕事だものね、頑張って
仕事?仕事だものね??
「‥いってらっしゃい。気をつけてね」
貴方が背を向けた途端、軽く振ってた手と笑顔が動きを止めた
ゆっくりと閉まるドア
ゆっくりと閉じる瞳
早まる呼吸
噛み締めた唇
貴方のスマホを覗いてない自分には戻れない
終わりに幸せなんてない
終わりは終わり
そして始まり