君とは8月にしか会っていない気がする。
お盆だからだろうか。
8月が近くなってくると、また会えるだろうかとそわそわする。

眩しくて、目を逸らす。
明るい人を見ていると元気になるから好きだ。
でも近くで話しかけられると、どう話したらいいか分からなくなってしまうから、離れて見てるのが、一番向いている。
本当は同じように明るく話せたらと思っているけど、まだ無理だから、話しかけられないように離れてしまう。

タイミングが合わない、タイミングが悪い、どっちだろうかと思う。
いや、どっちもか。
電話がきていたことに気付いて、電話をしたが出ない。
ちょっとトイレに行ったり、他の所に行ったりして戻ってくると、電話がきている。
ようやくタイミングが合うと、いつも電話に出ないと怒られる。
基本的に気が合わないのかもしれない。

彼女がよく行っているオアシスにはあまり行かない。
彼女は通り道だからとよく行っているようだが、こっちからだと遠いので、足が向かない。
一緒に行きたい気持ちもあるけれど、一人で行きたい時もあるだろうと、機会があってもなかなか行けない。

会うつもりはなかったけど、会いに行くと言われたので、涙を拭って、泣いてなんかいなかった振りをした。
何も言われなかったから、気付かれていないと思っていた。
ずっと後に、「あの時泣いてたのって、会えるのが嬉しかったから？」と訊かれて、直前まで泣いてたのを気付かれていたのだと知った。
涙を流していたのは、嬉しかったからではない。
的外れ、でも本当のことを言うつもりはなかったので、曖昧に頷くだけにした。