バスに乗って、ぼーっと外を眺めていて、ふと車内に目を向けると、三席前に座っていた女の子の髪型が、おしゃれで可愛いことに気付た。
一人でやったのか、家族にやってもらったのか、気になる髪型をしていて、私が社交的な性格をしていたら、「その髪型、一人でやったの？」と声をかけていたかもしれない。
社交的ではないので、私はそのままバスを降りた。
その時間のバスにはもう乗ることはないけれど、乗り続けていたら、その子にまたいつか会えていたかもしれないと思う。

プラネタリウムで世界の星空を見た。
実際に撮影されたオーロラや色んな国の有名な場所と星空の映像。
星を追いかけて、世界各地の星空を眺めている気分になれて、とても良かった。

ずっとぼんやりと生きてきた。
今を生きるということを考えたことが、一度もない気がする。
考えてみたら、過去のことばかり思って、今を大切にしていなかったと気付いた。
今のこの時は、いつまでもあるわけではないと分かっているのに、今を生きることが出来ていない。

バサバサと鳥が羽ばたいている音が家の中から聞こえて、家の中を探すと、二階の部屋の編み戸に向かって羽ばたいている鳥を見つけた。
玄関を開けっ放しにしていたから、野鳥が入ってきてしまったらしい。
遠くで見ているぶんには可愛いが、近くで一生懸命羽ばたいて様子を見ると、戸惑ってしまう。
そっと編み戸を開けたが、さっきまで編み戸に向かって羽ばたいていたというのに、なかなか出てくれない。
早く飛んでいきなよと思いながら見ていた。

誕生日という特別な日が、最悪な日になることがあるなんて知らなかった。
もう普通に祝えない。
他の日だったら良かったのにと思う。