隠された真実を暴こうとするのはよくないと経験上知っている。
私の姉は秘密主義者でミステリアスな人だ。
母が姉に電話で一緒に出掛けようと誘ったけど、用事があると断られて、姉に何の用事か何度訊いても言ってくれなかったらしい。
私は姉に、忘れっぽいから聞いてもすぐ忘れるから教えてと言って、姉から教えてもらった。
数年経って、母はまたその時の用事について姉に訊いてみたらしいが、やっぱり教えてくれなくて、母は母親にも言ってくれないなんてミステリアスすぎると嘆いていた。
私は数年経っても姉が言ったことを覚えていたけど、忘れた振り、知らない振りを続けている。
風鈴を窓際に吊るして、風がなかったので、指で触って音を鳴らした。
きれいな音がする。
風鈴の音が好きなので、気が向いた時に指で触って音を鳴らしている。
オハグロトンボが家の中に入ってきて、風鈴に止まった時、どっちもきれいだなとじっくり観察した。
いつも心だけ逃避行している。
それなのに、ひどいことを言われた時に咄嗟に逃避行出来ないで、そのまま受けとめて、傷付く。
そういう時にこそ、心だけ逃避行出来たらいいのにと思う。
きっと、無意識に話を聞こうと思ってしまうから、出来ないのだ。
母は冒険しない。
私は今まで見たことがない味、珍しい味の食べ物を見ると、どんな味なのか知りたくなって、買ってしまうことが多い。
冒険して失敗してるよねと母によく呆れたように言われている。
気になってうずうずするので、これからも買い続けると思う。
神社で手を合わせ、目を閉じて、家族が皆、健康でいられますようにといつものように願う。
目を開けて、せっかく遠くの神社に来たのだから、違うことも願ってみようと、もう一度目を閉じて、自分に合うことが見つかりますようにと願った。
後から知ったのだが、そこは縁結びの神社だったらしく、一緒に来ていた人に、必死に願ってると思われていたと気付いて、恥ずかしかった。