中学生の時に美術の授業で漫画を描いてみるというのがあって、それ以来、小さなノートに思い浮かんだ短い物語を書くことをしばらくしていた。
その物語は誰にも見せたことがない。

眠れない夜に窓からずっと外を眺めていた。
月の移動する速度が思ったよりも速いと気付く。
目を閉じてからどのくらいたったのか分からないが、目を開けてみてもまだ暗い。
また外を眺めて、だんだんと明るくなっていく様子を見続けた。

家族に対してでさえも思っていることを全部ではなく、一部しか話していなかったりする。
頭の中では色々考えているが、結論だけ言ってしまって、また不思議なことを言っているという反応をされることが多い。

永遠の花束は贈られた人がいなくなっても在り続けて、贈った人にまた戻ってきたとしたら、それを素直に受け取れるのだろうか。
その時が来ないと分からないけど、そんなことを思ってしまった。

優しくされると、心を開いてしまいそうになるけど、この優しさは表面だけなのだと自分に言い聞かせて、いつも心を閉ざしている。