息子が試験に落ちた時
思わず父の背中に抱きついて
落ちたあ、と言った
父はだまーっていた
あの日の父の背中は暖かかったなあ
あれから20年以上も経ち
父はもういないけど
あの時の光景はつい昨日のよう
そう言えば私、あなたの歳を追い越してしまいました
魔法を使えるのならどんなにいいだろう。
でも魔法なんてないから努力もし、
頑張って生きようと思うのかも。
そしたら奇跡はおこるかもしれない。
私だって奇跡をおこせるかもしれない。
そう思ったら人生だって少しは楽しくなるかもしれない。
空を見上げるのが大好き
虹の橋を渡った2匹のワンが
思いきり夜空を駆け回っているのが見えるから
うんうん、走れなかったもんね
おいで、思いきり抱きしめてあげるよ
あー、けんかしちゃだめだよ
仲良く遊ぶんだよ
ちゃんと2人同じように抱っこしてあげるから
5年前久しぶりに会った友人から、そんなに太ってと言われた。
とっくに乙女でもないし世間からみたら立派なシニアの仲間入りをしているのだが、とても傷ついた。
その後コロナ禍になり、家に籠る日々になった。
よーし、今のうちに絶対に痩せてやるとひそかに決心し、
ほんの一畳ほどの広さがあれば出来るストレッチのやり方のチャンネルを見つけ
毎日毎日それを見ながら1時間やりつづけた。
すると、何と3ヶ月で10キロ痩せることが出来た。
バンザイ!だ。
けれど一つだけ困ったことがある。
それはそれまでの服がブカブカになり、
スカートもズボンもなんの引っかかりもなくストンと落ちてしまう事。
仕方ない、新しい服を買わなくちゃ。
思わぬ出費になったが、1円のお金もかけず痩せれたことがちょっと自慢になった。
最も誰1人として私のひそかな想いなんて知りはしないのだが。
※余談だが、私に太ったと言った友人は、
その後私と会うたびに、そんなに痩せてと言い放ちました、とさ。
時々自分という存在がわからなくなる。
もう1人の自分がいて、冷めた目でいつも
外から眺めているのだ。
笑いもしないでただ私の心に問うてくる。
それでいいの?本当に?
けれど私の人生において激しい後悔はない。
どうしてかと言うと、逃げるが勝ちで
やってきたから。
苦手な人、嫌な事、限界がきたらさっさと逃げ出してきたから。
それは私の中の、ワタシがついていてくれるからかもしれない。
時々問う、あなたは誰?