椿灯夏

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8/28/2024, 10:50:46 AM

お題《突然の君の訪問》







それは暁が訪れ、春雷が花開いたよう。


運命なんて月並な言葉で踊らされ浮足立つ僕は、蝶かもしれないね。




8/27/2024, 10:42:03 AM

お題《雨に佇む》


神隠しの香りがする。


雨に混じって、心を麻痺させる。



永遠なのか、泡沫なのか。


悪夢なのか、希望なのか。


神隠しの香りは懐かしく、金木犀の香りによく似ている。あるいは雨の日の森の香りだろうか。ただどれともしっくりこない、正しくはない。




雨がしとしと降る。



誰も彼もが泡沫で、神隠しの呼び水のようにしか見えない。


8/25/2024, 3:31:47 PM

お題《向かい合わせ》



鏡から目を逸らす。


鏡が映すのは、いつも真実だから。






美しい夢を魅せてはくれない。


それでも、真実は美しい。





8/24/2024, 11:54:10 AM

お題《やるせない気持ち》



「お前は知らなくていい。知らなくていいんだ、この世界には夜しかない。果てしない哀しみしかないんだ」



あなたの笑顔が遠い。


どうしてあなたなんだろう、どうしてあなたは強くあろうとするんだろう、私ができることは何もなくて、お飾りのお姫様だ。



「俺はいい。お前がいるなら、どんな深淵も進んでいける」





強くなれないお姫様で、ごめんなさい。




8/22/2024, 4:17:55 AM

お題《鳥のように》





空を見渡す瞳は、世界の真実を見る瞳。


神の鳥。



人の生死を見届け、遥か彼方を目指し飛んでゆく。



死者の魂を運ぶ、鎮魂の翼。




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