月下の胡蝶

Open App
7/23/2024, 1:58:12 PM

お題《花咲いて》



枯れ果てた祖国は焔に焼かれて落ちた。


焔の薔薇が舞う、かつて過ごした月並みな幸せを描いた日常の面影はもうない。



蒼白の雨でも消えない怨嗟。



「俺の想いだけが永遠なんだ。だからずっと生きてる、みんな永遠に。誰も、何も、失くしてなんかいねぇんだわ」





この世には。


永遠に消えない、花がある。





7/22/2024, 12:22:14 PM

お題《もしもタイムマシンがあったら》






未来へとんで、自分に会いにいく。


「過去も、意味があったよ」



過去の自分を助けにいくことだってできるけれど、私は――未来の自分の、鳥になりたいから。



7/21/2024, 12:07:29 PM

お題《今一番欲しいもの》



自分の理を変える、言の葉。


自分を変えてくれるほどの、魔法の言の葉。



そんな、《書斎》がいい。

7/20/2024, 1:17:58 PM

お題《私の名前》






《自分》という始まりをつくった、


一番最初に受け取る祝福であり呪い。



7/19/2024, 12:18:58 PM

お題《視線の先には》




夏祭りを彩る宵闇に浮かぶ赤い提灯。


白炎に燃える嘘。


紅玉の瞳に、ひそむ呪。



「ねえあなた、狐面かぶってた?」



夏祭りを楽しむ恋人の問いかけは――その後、悲鳴の花を咲かせる。


椿の、あかい海が。


Next