お題《逃れられない呪縛》






《血》であり《名》である。

お題《透明な水》




命の水には天照と月読が宿る


器を満たせば焔が宿る


それが《人》

お題《理想のあなた》


都合のいい夢ばかり鏡に映して　着せ替え人形のように飾りたてて


現実を殺した（だってもう嘘はいらない）


聖女でも賢者でもない薄氷の自分に別れを告げて



わたしは、ひとりだけなのだから

お題《突然の別れ》



明けゆく淡い曙に染まりゆく空と。



黎明落ちる黄昏れゆく空と。




交差点の真ん中で佇むわたし。

お題《真夜中》



夜の底で呼吸をするためにケーキを焼く。


疲れた心身には、とびきり淡甘い檸檬シロップたっぷりの游ぐ魚ケーキを。


月灯りを溶かしたミルクティーをお供に、召し上がれ。



休日はあまやかしてチャージする。


翡翠サイダー弾けるお風呂に入って、それからレコードの音色の海に溺れながら読書。



それからそれから――呼吸が、楽になる。