Open App
6/7/2024, 1:11:23 PM


#世界の終わりに君と


もしも明日世界が終わるとしたら。

美味しいものを沢山食べる。

親孝行をする。寝て世界が終わるのを待つ。

様々な選択がある。

きっと君に出会う前の僕なら

同じような事を考えていただろう。

でも君に出会った今の僕なら

考える時間なんて要らない。

もしも明日世界が終わるとしたら

僕は世界が終わる瞬間まで

君の傍に居たい。

6/7/2024, 9:33:04 AM


#最悪


死にたがりの僕といつも急に現れる君。

今まで様々な方法で自殺をしてきたが

毎回君に邪魔をされ、失敗に終わる。


よく晴れた土曜日。僕はまた自殺をする。

今日は絶好の入水日和だ。今日こそは死ねる気がする。

静かに川に入り、仰向けになる。

肺に水が入るのも気にせず目を瞑った。

ああ、やっとこの時が来た。

其の儘体を川に預けていると

急にぐっと誰かに引き寄せられた。

目を開けると同時に映ったのは

散々見た君の顔。


「最悪……」


どうやら君をどうにかしないと

まだまだ僕は死ねないらしい。

6/4/2024, 4:20:26 PM


#狭い部屋


高校生までは家族と

広い一軒家に住んでいて。

高校を卒業した頃、一人で

アパートに引っ越してきた。

最初の頃はまだ慣れず

この部屋が狭く感じたり、

初めての一人暮らしということもあって

不安が募っていた。

けれど隣人の君と仲良くなり

恋人になれた頃には、

君に会いたくなったら

すぐ会える。

そう考えると自然と

口角は上がっていた。

6/1/2024, 4:12:57 PM


#梅雨


雨が降り湿気も多く

気分も憂鬱になる。

そんな梅雨が僕は嫌いだ。

でも彼女は違うらしい。


「なんで梅雨が好きなの?ジメジメして嫌じゃない」


僕がそう言うと彼女は


『君が傘を忘れた日に1つ傘を持っていって、相合傘が出来るから。私は梅雨が1番好き。』


彼女があまりにも笑顔でそう言うから

僕も少し梅雨を好きになれた気がした。

5/31/2024, 1:32:37 PM


#無垢


何も知らなくて、子供っぽくて素直で

屈託なく笑う君と

素直になれなくて、無口で

あまり笑わない、彼女とは対照的な僕。

近寄りにくい。何考えてるのか分からない。

普段からそう言われている僕は

必然的に呟いた。


「こんな僕が君の傍に居てもいいのかな」


無意識に出た言葉に彼女は目を見開いた。

ずっと思っていた

言うつもりのなかった言葉を

声に出してしまい、僕はかなり焦った。

でも数秒呆然とした後、彼女はふはっと笑い、


『側に居てよ。私がそれを望んでいるんだから。』


その一言に僕は救われた気がした。

Next