友情も恋情も何もかも。
変わらないわけないのだ。
皮肉なことにそれが当たり前で一般的なのだ。
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変わらないものはない
クリスマスの過ごし方?
そんなん、いつも通り9時には会社に着いてサビ残して21時に帰ってテキトーに冷蔵庫の中からビールとつまみになるもん取り出して、晩酌するだけだ。
世間はクリスマスで浮き足立っているが、自分に取っちゃあ何も関係ない。
明日も明後日も明明後日も仕事なだけだ。
サンタは俺に"仕事"というプレゼントをくれて行ったのかもな。
なんてな。
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クリスマスの過ごし方
クリスマスの前日。クリスマスイブ。
子供たちがソワソワする時間。
ネットではサンタ追跡のサイトなどが現れる。
深夜。子供たちが寝ついた頃。
「これからも優しい心で育っておくれ」
白いモジャモジャした髭で赤い帽子に赤い服装をした中年くらいのおじさんが優しい声色でスースーと寝息を立てる子供たちに小さく呟いた。
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イブの夜
今日はクリスマス。
サンタが家にやってくる。
でももう私たちは大人だからサンタさんはやってこない。
だから…
「ただいま〜」
夫がガチャリとドアを開けて帰ってきた。
その瞬間に走って出迎える。
「…っ、え!?」
夫が驚いたように声を上げた。
それもそのハズだ。
いま、私はセクシーなサンタのコスプレをしているのだから。
「今日はクリスマスイヴ!と、言う事でプレゼントは私でーす!」
そう言ってクルリと一周回って見せた。
夫は最初こそ目をぱちくりさせていた事だんだん目が据わってきた。
「…じゃあ、サンタさん。明日のクリスマス本番まで付き合ってね?」
「…え?」
その晩は自分の浅はかな誘惑に後悔することになるのだった。
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プレゼント
湯船にお湯を溜めゆっくりとゆずを浮かべる。
ほのかに香る柑橘の匂いが鼻をくすぐった。
そして、お風呂の中でゆずの皮を剥いて食べる。
なんて風流なんだろうか。
ちなみに実話である、
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ゆずの香り