「好きじゃないのに」
「ねぇ、ピンク好きよね?」
「う、うん。」
(本当は好きじゃない。)
「フリルが沢山ついたスカート好きよね?」
「う、うん。」
(本当は好きじゃない。)
「やっぱり、私の子は、女の子らしいわ。」
お母さんは喜んだ。
「少し前までは、青やズボンが好きなんて言っていて心配したわ。
「うん。もう好きじゃないよ。安心して?」
(今日もまたお母さんの為に嘘をつく。)
「特別な存在」
僕にとって君はかけがえのない存在だ。
君が、とても大好きで。この思いは僕の一生の中でも更に特別なものだと思う。
例え、君が、僕にその思いを抱いていなくとも。
これは、揺るぎのない真実だ。
君がいるだけで、僕はなんだって出来る気がする。
君を見てると、力が湧いてくるんだ。
だから……
君にも、僕を特別な存在だと思っていて欲しい。
こんなの、我儘だってわかっているけど……
君に僕の全てを預けたい。
君は、僕の、
「特別な存在」
「二人ぼっち」
響きが悪いけれど。
僕は何故か好きだ。理由は説明できないけれど。
「二人きり」
と言う言葉よりかも、孤独感があるけれど。
僕だけを見てくれるような気がする。
「不条理」
⚠不条理の使い方を間違えている可能性があります。
言葉を送っても、
相手から返ってくるとは限らない。
皆は言葉には言葉を送り返す事が当たり前と考えるだろう。
私もその一人だ。
だが、この前、
言葉に言葉が返ってくるのは当たり前では無いと知った。
私が言葉を送っても……
相手からは、なにも返って来なかった。
その相手からはよく、言葉には言葉を返すようにと言われていたので理解に苦しんだ。
「貴方は言葉に言葉を返してはくれないんですか?」
私は質問した。
「私は良いのよ。返さなくても」
意味がわからない。
私は良い?
貴方は、この世で何をしても良いのですか?
やはりこの世は。
不条理だ。
僕は泣き虫だ。
悲しい事があったら泣くし、嫌な事があっても泣く。
この前大好きなペットが亡くなった時には2日は泣き止まなかった。
両親からも「泣いてばっかりでみっともない」なんてよく怒られている。
でもそんな日々が僕はとても好きだった。
でも僕は何時しか泣けなくなった。
涙が出なければ、僕は両親の気をひけないだろう。
そう思っていた。どうにか泣かなくては。
一生懸命頑張った。だがお父さんには逆効果だったみたいだ。
お母さんとお父さんが離婚した。
僕はお母さんに引き取られた。
離婚の原因は僕だった。
お父さんは、僕の事を気味悪がって離婚した。
僕から距離を置きたかったようだ。
僕のせいだ。
もうお母さんの負担になる訳にはいかないから。
だからもう
僕は泣かないよ。
僕はこの時から悲しいという感情を感じ取れなくなった。