「行かないで」
遠くに行く君の背中を見つめながら、
無理矢理笑顔をつくる。
君から、
「そんなに辛そうな顔しないでよ」
なんて言われた。
でも、そういう君も辛そうな顔してるの、私は見てるよ
「ねぇ、本音言ってもいいかな?」
「うん。いいよ。」
「行かないで。」
「無色の世界」
君がいなくなったその日から僕の世界から色が消えた。
君は僕を残して何処かへ行ってしまった。
許せない。
君は、金色の髪に青い瞳を持つとても素敵な人だった。
だけど、もうその色は消えてしまった。
後ろから肩を叩かれた。
「ねぇ。」
その髪は黄金のように綺麗で瞳はとても澄んだ青だった。
「桜散る」
待望の桜の季節。
淡いピンク色の桜。
木からヒラヒラとフリルのように舞う桜。
桜が舞うと綺麗だけれど、寂しくもなってしまう。
桜が咲く頃。
色々な人と別れ。
桜の散る頃。
色々な人と出逢う。
桜は出逢いと別れの象徴だ。
桜が散った今。
来年の咲く桜をまた待っている。
君と一緒に新たな出逢いを求めて。
「神様へ」
・僕をかっこよくしてください。
・僕の頭を良くしてください。
・お金持ちにしてください。
・運動ができるようにしてください。
これで、大好きなあの子に、、
振り向いてもらえる。
僕は神様へお願いをした。
人からは、
「望みすぎ。」「贅沢。」
など言われたけれど、
結局叶わないのだから何を願ってもいいだろ?
でも一つ誤算があった。
その望みが叶ってしまった。
その誤算はとても嬉しくもあり、とても酷いものだった。
彼女は、俯き。言った。
「今までの君が好きだったよ。」
「一つだけ」
三択の問題で、答えは一つだけ。
「じゃあ残りの二択はどうなるの?」
「さぁ。ただのハズレじゃないですか?」
「うーん。それは、可哀想?」
「答えの一つ以外には、普通誰も興味ない。」
「そうだね。でも僕は残りの選択肢を見てみたいんだ。」