遠い約束
そう言われればそうだけど
「30歳になったら6人+いたら子ども一緒にご飯食べよ」
そう高校のイツメンと
お昼ご飯を食べながら約束した

なんてことない日の
なんてことない会話の中で
不確定で不安で、でも少しは想像ができるその日々に
きっとその時覚えている人がいないような
雑談にに近い
それでいて大事にしたい約束をした

好きだよ
部屋でひとり、そう呟いた
寝癖に見えるその髪型も
着崩した服装も
いつも周りに人がいるその人柄も
実はシャイなところも
不真面目そうに見えて努力家なところも
意外にモテるところも
全部
好きだったよ

またね！
私はその言葉に思いを託す

「また必ず元気で会えますように」

明日、1週間後、1年後
その時に私達が生きて会えていますように
いつ災害が起きるか分からない今
いつ悪意の言葉で未来を諦めるか分からない今
いつ事故・事件に巻き込まれるか分からない今
私は後悔したくないから
「またね！」だけは必ず言う

もう二度と
2人きりで話せなくとも、
夜にLINEができなくとも、
廊下で手を振ったり
微笑みあったり
「またね」とか「おはよう」とか
そういう言葉ですら交わせなくなっても、
それでもいいと思うほど
あなたが好きで応援してた

手を繋いで
寒い〜！なんていいながら
友達と帰った雪の降ったあの日

クリスマスが近づいてきたからか
帰り道にまだ緊張感の残る二人組がちらほらといて
そんな二人組らの後ろを
部活を終えた私達は白い息を吐きながら
氷で転ばないようにと
彼らと対象的に手を繋いで大爆笑しながら歩いた