靴紐
あれは確か小学校に上がる前のことだったと思う。学校指定の外履きが紐付きのスニーカーで、自分で靴紐を結ぶ練習を何度も繰り返した。一度ちゃんと結べても、次に結ぶ時には上手くいかず、それの繰り返し。何度も何度も繰り返して、ようやく連続して結べるようになった頃には、疲れ果てていた。
今、いわゆる大人になって、あの頃と同じように、一つのことに真剣に打ち込めるかといえば、きっと出来ないだろう。あの頃は、単純に出来ないことが嫌だったけど、今は、出来なくても良いと思えるくらいになってしまった。
あの純粋なやる気は、いつどこに行ってしまうのだろう。きっとそれがわかったところで、何も変わらないんだろうけど。
答えは、まだ
「その時」にならないとわからない。だけど、「その時」が来た時には、もうその先は無い。
考えていると、少し怖くなる。それは未知の世界だから。誰しもが最期に一度だけ経験することだけど、どんなふうに迎えられるかは、人それぞれ。
「後悔しないように、精一杯、毎日を生きる」なんてことも出来ず、最期を迎える時にまで、僕は、ぐちぐち文句を言ってそうだ。
答えが出る「その時」に、あまり愚痴らなくても済むように、少しずつ変わっていけたらと思う。
センチメンタル ジャーニー
「傷心旅行」の経験はあまりないかもしれない。傷心した時、僕はどちらかと言えば引きこもってしまうタイプだ。そして、今まさに、引きこもってしまいたい程、傷付いている。
原因は全て僕の中にある。僕は自分の意志を表現することが苦手だ。というより、まったく出来ない。その場その場で気持ちや考えが出てこないのだ。だから、後になって、「あれはああだった、これはこうだった」と言う事になるのだけれど、そのタイムラグのせいで、上手くいかないことが多々ある。人間関係も然りなのだが、会社でもトラブルになってしまうことがあって、それが現在進行形なのだ。
今はただ、時が過ぎるのを待とう。