7/4/2023, 8:18:25 AM
#104 灼熱の狂気
灼熱のアスファルトを行く
地平線の終わりまで
やっと追い詰めた逃げ水はふっと蒸発、
消えてしまい
振り返れば、来た道のずっと先の先に
またあの水たまり...
もうこの追いかけっこの理由は忘れてしまった
それでもまた灼熱のアスファルトを行く
今度こそ捕まえる
ただそれだけの衝動に駆られて
灼熱のアスファルトを行く
お題「この道の先に」
7/3/2023, 10:00:49 AM
#103 梅雨の晴れ間のひとりごと
湿気を帯びた曖昧な日差しにむせながら、
これならば雨降る方がまだマシと
身勝手に思う梅雨の晴れ間
さしていた日傘を閉じて
吹かれた風はぬるいけれど
少しだけ感じる夏の匂い
お題「日差し」
6/30/2023, 9:10:18 AM
#102 入道雲の発生原因
昼休み
みんなが木陰で食べていた
ソフトクリームは
あっという間に溶けて
夏空に浮遊し始めると
集まって入道雲になった
予報によると
今日も夕方から雷雨になるらしい。
お題「入道雲」
6/29/2023, 9:58:41 AM
#101 自由律俳句
おろしたての
麻シャツに抜ける
風は初夏
お題「夏」
6/27/2023, 8:48:43 AM
#100 そして、大人になろうと決めた
じゃーまた明日!
あの日の僕は、手元にあるゲームステージのクリアが重要で、惰性のさよならを君に送った。
何よりも、明日も明後日もずっと今日と同じ朝がきてまた会えるものだと疑う余地もないほど僕は子供だったのだ。
あの頃の僕は君と憂鬱を共有しあえるほど大人ではなかった。
でも、あの時、せめて、君と向き合って「また明日」と別れていたら、もしかしたら、少しは君の思いとどまる理由になれていたかもしれない...
なんて、あの日から安っぽい偽善を僕はずっと抱えているよ
少なくとも
明日が必ずしも今日と同じとは限らないと、
思い知らされたあの日、
子供すぎる自分にやっと気付いて
もっと真剣に、真面目すぎるほど懸命に
君の分も大人になってやろうって決めたんだ
お題「君と最後に会った日」