#86 深夜のラーメン
終電逃して千鳥足
どうやって帰ろうか?
悩みながら店をでて
とりあえず、入った屋台で
食べた〆のラーメンは
なぜ、あんなにもウマかったのか?
お題「真夜中」
#85 捨てられない者
いつの間にか部屋に住み着いた「後悔」をアパートのゴミ置き場に人目につかぬよう夜中にそっと捨てた
やれやれと部屋に戻るとヤツ(後悔)はゆらゆらと部屋に立っていた。
むむぅならばもっと遠くに捨てにいくか…?
それから僕は何度も場所を変えて何度もヤツを捨てた
けれど、ヤツは必ず先に戻ってゆらゆらと無表情に立っている
....
何回捨てたのかよくわからなくなった頃、僕はついに諦め、このままヤツと一緒に暮らすことにした。
「もう好きなだけここに居ていいよ。同居記念に一緒にビールでもどうだい?」
はじめて「後悔」に話かけた
でも、「後悔」はゆらゆらとしながら透明になりやがて消えてしまった...
なんだ...わざわざ捨てに行かなくても良かったのか.
拍子抜けな気分に何故かさみしさが混じっているそれらをごまかすように僕は缶ビールを一気に飲み干す。
いつもよりビールが苦く感じるのは受け入れた苦い思い出のせいなのだろうか.…
お題「後悔」
#84 大人になって...
子供のままでいられたら
と思っていたこともあったけど
どこからどう見ても「大人」になって思うのは
子供の頃に思っていた「大人」は
実はさほど「大人」ではない。
ある意味みんなずっと子供のまま。
お題「子供のままで」
#83 愛がある限り
良くも悪くも
オトナになってしまって
叫ぶほどのスタミナはもうないけれど
ささやくくらいならまだまだできそうだ
そこに愛がある限り...
お題「愛を叫ぶ。」
#82 モンシロチョウ
季節外れの暑さが
やっと落ち着いた夕暮れ
色褪せた菜の花畑で
白い春のなごりが
弱々しく
でも妖しく
闇に舞っている。
お題「モンシロチョウ」