おにぎり

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3/31/2025, 1:19:04 PM

またね!

あの子からのさよならのあいさつ。
それは、確実にまた会ってくれるというおまじないのようなものに聞こえ、そのあいさつを交わす度に、心の中で安堵するのだ。
いずれ来るさようならの時にも、あの子は「またね」と言ってくれるだろうか。

12/16/2024, 9:43:16 AM

雪を待つ

辺り一面まっしろな景色の中で佇む彼女を待っている。
雪の季節にしか現れず、挨拶もなしに毎年いなくなる彼女を
しろいまつげにしろい髪、こちらの心まで覗くような赤い瞳
そんな、彼女の季節を待っている。

11/6/2024, 2:14:24 PM

柔らかい雨

あなたの頬から伝い落ちる涙。
はたはたと私の額に落ちてくる雫。
あぁ、ここまで柔らかな雨は他にあるのだろうか?

10/27/2024, 2:38:25 PM

紅茶の香り

上品な紅茶の香りがするあの人。
綺麗な髪をなびかせこちらにほほえみかけてくる
あの人の好きな紅茶はなんだった?
ダージリン?アッサム?それともそれ以外?
もう覚えていない、あの人から香った匂いを探すために、今日も紅茶を飲んでいる。

6/11/2024, 10:20:45 AM



街にはいつでも人が居る
昼はもちろん、早朝でも、真夜中でも。
そんな人通りの多い所では、時々おかしな人間のようなものを見る
半透明であったり、顔が渦を巻いていたり、明らかに生きた人間では無い人間のようなモノ。

街に先輩が居た。亡くなった先輩が。
くっきりと。まるでそこに生きているように。
気付くと私は先輩の手を握っていて、先輩の顔が歪んでいって

あぁ、本当に先輩はもうこの世には居ないんだ。

そう再確認してしまった瞬間、私の記憶は途切れた。

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