最初の文章にも書いたはずだが、私は幼い頃随分と泣き虫であった。他人が先生に怒られているだけでも恐怖で泣いてしまうほどの涙脆さ、精神的にも未熟であった。毎日5回くらい泣いていた気がする。もしもタイムスリップして当時の自分に会えるのならば、「泣かないで」とそっと涙をふいてあげたい。もちろんそれで泣き虫が治る訳ではないのは承知の上だが、あまりにも泣いていた記憶が多いので、少しだけ成長した自分を見せて安心してもらいたい。ほら泣かないで。
11月も終盤に入り、冬の足音が聞こえてきた。この文を書いている今も、ピュウという音と共に外では冷たい強風が吹き荒れている。冬のはじまりは好きだ。無彩色になってゆく空。枯葉の音。色とりどりのイベント。全てを覆う雪。どれも風情がある。と言いつつコタツに入ってぐうたら寝てしまうのが毎年のお決まりなのだが。それでも寒さと温かみのある冬がはじまるのがとても好きだ。
ドンピシャではまった曲のラスサビが聞こえてきた時。好きな配信者の「バイバーイ」。美術館の出口が見えてしまった時。日常の中にも「終わり」は見えてくる。私はそんな時、「終わらせないで」と心の中で思う。もちろん思ったところで時は進んでしまい、終わりは迎えられる。それでも小さな抵抗のように、この素晴らしい終わらせないでくれと唱えずにはいられない。
愛情を注ぐ。どんな生物に限らず持っているもの。子供に、親に、恋人に。持ちうる全ての愛情を注ぐことこそが生きているうちの至高なことなのではないか。頭を撫でる、ハグをする、やり方は様々だが、最も簡単な方法として「言葉で伝える」ことが個人的に挙げられる。何もストレートに「愛しているよ」と言うだけでは無い。日頃の感謝など、愛情がこもっていれば言葉は様々。皆さんも、愛する誰かに愛情を伝えてみては如何だろうか。
微熱ほど中途半端なものは無い。平熱より体調も悪くだるさが現れ、かと言って高熱ほどぐったりもしない。病院に行くか迷う体温。最近では新型ウイルスによって大事にされがちだ。ワクチンを打ったあとの副反応により、微熱が出て学校を休んだことがある。とにかくやる気が起きず、自宅学習も手につかない。中途半端なだるさがひたすら続く地獄だった。高熱を出さずとも健康へのありがたさを感じる。