不完全な僕
頭が悪い。運動も出来ない。かと言って人ずきあいも得意じゃない。なんなら人と関わるのが苦手。
何か特技を見つけようとあれこれやってみるけど大した続かないし上手くもない。
頭悪いなら勉強をするべきだが勉強も嫌いだからやる気も起きない。もうどうしようもないくらいダメ過ぎる自分。こんなんで自分の事を好きになれと言うやつはいないだろ。
言葉はいらない、ただ…
言葉だけが全てを語る訳では無い。
時には言葉だけでなく目や表情、動き、それだけで何が言いたいのか察しがつく。でもそれだけでじゃ信じられないよ。もっと言葉で表現してくれよ。
もっと言葉で私を安心させてくれよ。じゃないと今やってる僕の行動は正しいのか分からない。
私はそう声を出し相手に言葉を向けた。
それでも彼女は言葉を発する所か怪訝な目で僕を見つめるだけだった。
そうか…もう君にとってわたしは…そう気づき私は1歩空に足を踏み出した。
そこで彼女はやっと口を開いた。
でももう遅い。今何を言われても僕には届かない。
言葉で表現してくれと言ったけど結局は君の言葉に傷ついた。
君にとっては大した事ない何気ない言葉だったかもしれないけどその言葉が僕の胸を深く抉った。
もう言葉はいらない、ただ抱き締めてくれるだけで良かったんだ。
突然の君の訪問
ある日君は突然私の部屋に訪れた。
君は抵抗する僕を押し退け部屋にズケズケと入ってた。
君は私の部屋にある物を取れるだけ手に取り部屋を出た。そして部屋に残ったのは私1人
はぁ…この訪問が好きな人だったらどれだけいいだろうか。そう考えながら警察に被害届を出した
向かい合わせ
色んなものと向かい合わせになると色んなものが見えてくる。例えば鏡であれば自分。自分はどんな顔して見てる?私には嫌な顔して座ってるのが見えた。友達であれば?その親密度にもよるけど大抵他愛のない話をして時間を忘れることが出来る。
親だと?親だったら人にもよるけどきっと勉強の事とか課題の話とか将来とかそれ以外にも沢山の事とか向き合わされる。
現実と向かい合わせになると僕だったら逃避しようとする。だって見たら嫌なことしかないじゃん。
いやきっとその中に微かでも希望はあるよ。とかいつまでも夢見てんじゃないよ。とか言う人がいるけどそんな事言われてもどうしようもないよ。
だってその微かな希望に縋ってもそれ以上の嫌なことだったり絶望が覆いかぶさるから。夢見てんじゃないよとかだと夢を見ないとやりたい目標は出来ないしまだその夢に向かって歩を進めてる方が余っ程マシな生き方だと思ってるよ。
まあそれが本当に夢のまま実現できない事を知った時の絶望と焦燥感には堪えがたいけどね。
裏返し
裏返し。
誰にでも裏はある。それがその人の性格でもある。
表は優しいけど裏では常に他人に怯えて否定が出来ない。いつも周りを威圧している奴の裏は誰にも知りえない。
誰かに裏の自分をさらけ出せば絶対に嫌われる。
皆んなそれを分かっているから普段から別な人を演じている。皆んなは舞台に立たされた役者だ。
人生は一つの大きな悲劇の喜劇。観客もまた役者。
人生の幕を閉じる時その観客から評価を受ける。
自分は相手にとって喜劇だと思えるような人生にしたい。