題あなたのもとへ
あなたのもとへいきたい。
いきたいよ。
本心はね。
実際は行けない。
そんな状況じゃない。
あなたの場所が理想だとしたら、今の場所は仮初の場所だと思う。
私の楽園があなたの側だとしたら、ここはそうじゃない。
だけど、地獄って程じゃない。
至高でないだけで、ここでも私は楽しいよ。
シアワセもあるよ。
なのにどうしてなんだろうね。
どうしても考えてしまう。
あなたのそばに行けたらいいのに。
なんであなたの傍に行けないなら出会わせたんだろう。
私があなたと出会う意味は何だったろう。
私には理解できない。行きたい気持ち、そばにいたい気持ちが凄く大きいのに、絶対に行けない葛藤。
それが私を苛むから。
無理なことは分かっているから、だから、いっそ全て切断してしまいたいのに。
それも許して貰えなくて。
私はどうしたら救われる?
永遠に行けない場所を見ていないといけないのかな?
それとも⋯全てを投げ出して行きなさいって運命に言われてるのかな。
だとしたら運命に憤りしかない。
ひどい選択をさせるんだねって。
私はまだ迷ってる。
永遠に迷っている気もする。
誰かに答えを決めて欲しい。
それでも答えが決まらないとしたら、自分で答えを出すしかないんだろう。
自分でまだまだ決められない気持ちの結末を自分で出すしかないんだろう。
題 まだ見ぬ景色
まだ見ぬ風景を見るならあなたとがいいな。
私は街デートで隣を歩く彼を見上げる。
「ん?」
って優しい瞳で私を見る彼氏にときめきながら私は口を開く。
「あのね、あなたと行きたい所があるの」
「いいよ、どこでも連れてってあげる、どこに行きたいの?」
「ずっと行きたかった所はね、カナダ。自然いーっぱいの所で一緒に、のんびりしたいなぁ。動物もいっぱいいるんだよ」
「カナダ?うーん、すぐは無理かもね、お金かかるし」
今から行くところを想像していたのか、彼氏は一瞬動きを止めると顎に手を当てて考え出した。
「すぐなんて言ってないもん。お金たまってから、いつかでいいから」
私がそう言うと、彼は微笑んで頷く。
「そういうことなら、もちろん。一緒にカナダ旅行貯金する?!」
「わー、するする、そういうとこ、大好きっ!!」
私は勢い余って、隣にいる彼に抱きついてしまう。
「ちょ、ちょっと、人前⋯」
彼氏が慌てて私を押しとどめる。
そんな所も可愛い私の恋人だ。
「じゃあさ、やったつもり貯金もしよっか?今度のディズニーデートも、映画も水族館も全部、やったつもりで貯金に回そー」
私がそう言うと、彼氏は焦った声で反論してくる。
「え?全部キャンセルするの?約束してたじゃない、楽しみにしてたのに、いいの?」
確かに、全部楽しみにしてたけど、こーいうとこから貯金して行かないとカナダに行けないもの。
私、彼とカナダに行って知らない風景やステキな自然を沢山見てみたい。
そっちの気持ちの方が強いから。
「いいよ、全部をキャンセルしても、カナダにあなたと行きたい気持ちの方が強いから」
そう断言できてしまう。
「分かった、でも、僕は楽しみにしてたからさ、せめて1つは行こうよ」
彼氏が悲しそうに言うのが可愛すぎて、私はクスッと笑いながら言う。
「もちろん、いいよ、どれ行こうか?」
そんな話をしながら、私の頭の中では彼氏と一緒にカナダの大自然の中、2人で寝転がりながら空を流れる雲をのんびりみている光景が思い浮かんでいる。
愛しい恋人と行くならどこだってもちろん楽しいけれど。
だけど、まだ見ぬ、行きたかった場所を一緒に見れたなら最高の気分だろうな。
題 あの夢のつづきを
題あたたかいね
題 未来への鍵
鍵がここにあるんだ。
未来の扉を開けるドア。
でもね、過去へ行けるドアもある。
私はずっと迷ってる。
なぜなら、今元彼にやり直そうって言われてるけど、友人として付き合ってた人に告白されたから。
私まだ心に過去の思い出があって。
もうダメになってしまった関係だけど、ずっとずっと暖かい思い出が心の奥に灯っていて。
その過去を完全に手放せない。
だけど、お互い忙しくて結局離れてしまった私たちがまたやり直せるのか疑問。
嫌いになって別れたわけじゃないけど。
友人の彼は友人だけど、ちょっといいなって思ってて、でも恋とまではいかない気がしてる。
それでもこの先の未来、もしかして一緒にいたら少しずつでも恋に変わって行けるかもなぁと感じさせてくれるような彼なんだ。
だから、私の手の中には今過去への扉を開けるべきか、未来への扉を開けるべきか迷っている。
どちらが私にとっての幸せなのか分からない。
分からないけど、少し思うの。
強い強い、この人じゃなきゃだめ、この人がいいって言えないのならそれは選んでないんじゃないかって。
どちらにしようは、どちらも本当の意味で愛ではなくて、そんな状態で付き合ってもうまくいかないんじゃないかって。
そう思うから…。私は手の中の未来への鍵も過去への鍵も心にもう一度しまうの。
断って離れていってもいい。
私の中で本当にこの人じゃなきゃって思ったら、その時は私から告白するから…。
それまでは、鍵達には、もうすこしだけ心の中で眠っていてもらおう。