神様へ。
もし、いるのであれば、愛しの彼女を生き返らせてください……
◼◼◼◼◼◼より
そんな叶うわけもない手紙を書いて、ポストに入れた。迷惑行為なのはわかっているが、どうしても会いたかった、
彼女が亡くなったのは、昨日
その日はハロウィンだった。外は仮装をしている人で溢れかえっていた。
だが、僕は彼女の声を聞きたいという一心でパソコンを開き、ゲームを始めた。いつものように彼女にメッセージを送る。すぐに既読という文字が出て、彼女からのメッセージが送られてくる。彼女とゲームのチームを組んで。いつものように戦う。2回ほど戦って、彼女からメッセージが届いた。
「トリックアトリート!お菓子くれなき
ゃイタズラしちゃうぞ☆」
可愛いな、なんて思いながら返信する。
「お菓子は用意してありますよー」
そんな返信をして、あとから自分が恥ずかしくなる
すると、
「ほんと!?家行っていい!?」
……運いいかも、なんて思って
「家来てくれたら嬉しいかも」
……我ながら恥ずかしいな、なんて
10分程度して。インターホンがなる。
ドアを開けて、そこには彼女が。
「トリックアトリート!お菓子くれなきゃイタズラしちゃうよ!」
なんて、可愛すぎる彼女に。彼女が、いつか好きと言っていたお菓子を沢山あげた。
彼女は、少し驚きながらも嬉しそうだった。
用事はこれだけだからー!なんて言いながら。彼女は背を向けて帰って行った。
だが、彼女は帰り道に通り魔に刺されたらしい。
そんな、信じられない言葉に。理解が追いつかなくて、彼女が死ぬなんて、彼女が、生きていないなんて、この世にいないなんて、僕は神様を恨んだ。
でも、神様が彼女を生き返らせてくれたら。
生き返られないとしても、少しの時間だけ会えたら僕は神様を許したい。
そうして、僕は夜の間に神様に送る手紙の文を考えた。
そして、
僕は神様にこの「一文」を書いた。