ふと鏡を見ると、老けたなーって思う。
毎日の忙しさに追われ、自分を顧みる余裕などない。
けど、ふと何気なく気を抜くと。
そこにいる自分の。
昔とは違う顔つきに愕然とする。
ああ、もう。頼むから。
時間よ止まれ。
そして何にもしなくていい長い休息日を私にくれ。
そんなことを日々夢見ることもある。
でも、いいよね。
夢見たってさ。
夢見る時くらい、時間が止まったような錯覚にとらわれても。
それくらいは、大目にみてほしい。
だってこんなに、頑張ってるんだから。
【時間よ止まれ】
今まで色々な景色の中に僕はいたことがあったけど。
君が隣に居た時に見た何の変哲も無い夜の街の風景が。
何故か一番思い出す回数が多いんだ。
【夜景】
君にただ知ってもらいたかったんだ。
僕が君にどれだけ救われてきたかを。
この視界いっぱいに映る花たちの数だけ、僕の気持ちは君にある。
それをどうか忘れないで。
【花畑】
空から降り注ぐ土砂降りの雨は、今朝からずっと止まないままだ。
悲しみをずっと内に抱えながら、とうとう耐えきれずに泣き出してしまったかのような、その激しく打ち付ける雨粒を、僕は窓辺からそっと眺めていた。
僕の代わりに泣いてくれているのだろうか。
そう思ってしまうほどに強く耳に響く雨音に、僕は何だかつられて泣いてしまいそうだった。
【空が泣く】
ねえ
いま何してる?
見てよこれ
かわいいでしょ?
次から次へと送られてくる君からのLINE。
通知音が鳴るたびにドキドキして。
返したら返したで既読がついたかどうか、ハラハラしながら見守る。
心はこんなにも忙しなくて、大変なのに。
やめたくないからやめ時がわからない。
君からじゃあまた明日と。
一言返してくれれば引けるのに。
それがないのは。
スマホの向こうにいる君も。
僕と同じ気持ちなのかなと。
そんな淡い期待をしてしまうから。
幸せな焦りで。
僕はまた。
君へと返すメッセージを考える。
【君からのLINE】