9/12/2023, 6:56:12 AM
今月は祝日は何日あるのかな、とか。
給料日まであと何日あるのかな、とか。
そんな理由でしかじっと見ないカレンダーを、今月はちょっと違う気持ちで眺めている。
赤い丸に囲われたその特別な日に、僕は一世一代の告白をする。
何にも勝るその日が、早く来て欲しいような、来て欲しくないような。
そんな曖昧さを抱えながら日にちを数える僕の手のひらには、指輪の入った小さな箱が開けられるのを今か今かと待っている。
【カレンダー】
9/11/2023, 4:23:24 AM
胸の中心が空っぽになったあの感覚。
衝撃に打ちのめされて。
息も上手くできないのに。
何故か全ての感情が持って行かれたせいで。
苦しいはずなのに苦しくない。
あの感覚を覚えた時の僕は。
今でもまだ。
誰の目にも映らないところで。
ひっそりと泣いている。
【喪失感】
9/10/2023, 6:02:58 AM
生まれてから今までずっと
僕は世界に一つだけの
僕だけの居場所を探してる
【世界に一つだけ】
9/9/2023, 7:15:01 AM
君といる時間が長ければ長いほど
胸の鼓動は早くなり
何度だって死にそうになるんだけれど
いっそそれはそれで本望だなと
悪くないと思ってしまう自分がいる
【胸の鼓動】
9/8/2023, 6:39:50 AM
彼の人生は波瀾万丈の連続だった。
いくつもいくつも襲いかかってくる荒波を、彼は悠然として乗り越えてきた。
記者であるわたしは晩年の彼にインタビューをする機会を得た。その時にわたしは聞いてみたのだ。
そんなにたくさんの苦労をどのような気持ちで立ち向かってきたのかを。
彼はただわたしの質問に一瞬だけ目を丸くして、こう答えた。
「苦労ですか? よくわかりませんね。僕は楽しいことだけしかしてこなかったので、どれが皆さんの言う苦労なのかよくわからないんです。楽しく踊ってたらいつの間にか曲が終わってた。僕の感覚ではそんな感じです」
──と。
【踊るように】