橘 チコ

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8/2/2023, 9:22:36 AM



私は雨女だ。

卒業式も、成人式も、雨だった。

そんなのは偶然で、科学的根拠は何もない、と言う人も居るだろうが、一人旅も高確率で雨になるのだから、真面目に雨女なのだ。

だがしかし、雨が降って欲しい体育祭やマラソン大会は晴れるのだから、全く使えないスキルだ。

そんな私に転機が訪れた。
超強力な晴男を好きになってしまったのだ。

そいつは、大学のゼミの先輩で、私とは全くの正反対で、揚げ足取りの嫌なヤツなのだが、観たい映画だけはピッタリ合うのだ。

天気予報では、台風の影響で今夜からしばらく雨らしい。

それでも何かの間違いで、もし明日、万が一、晴れたとしたら、告白しようと思っている。



7/31/2023, 3:52:31 PM



幸せを一つ拾う度に

心のパズルが埋まって行く

わたしが失くした
わたしが置き去りにした
わたしが捨てた

わたしがずっと欲しかった


幸せを一つ拾う度に

怖くなる


だから 一人でいたい


7/31/2023, 7:10:37 AM



今まで飼った動物は、犬、猫、うさぎ、ハムスター、モルモット、ジュウシマツ、インコ、カメ、ザリガニ、金魚、ナマズ、メダカ…

幼児期以降の人間以外の動物は皆、澄んだ瞳なのではないだろうか…?


傍らに眠る猫をジーッと見ていると、視線を感じたのか突然起きて振り返った。

何タダで見てるのよっ?
チュー◯を献上しなさいよっ!
って顔だ。

全くツンデレのツン9割なのだが、それでもやっぱり瞳は澄んでいるように見える。

嘘が無い…からだろうか…?



7/29/2023, 4:22:00 PM



嵐が来ようとも
誰かが守ってくれた幼少期

嵐が来ようとも
見て見ぬふりをしていた青年期

嵐が来ようとも
動じない心が欲しいと思った壮年期

嵐が来たら
避難して待つ事を覚えた老年期









7/29/2023, 5:23:58 AM


祭囃子が聞こえる。

だんだんと近づいてくる。

半分夢の中でも必死に考える。

いつ寝落ちしたのだろう…

傍に落ちたスマホの充電はカラだった。
ケーブルに繋いで、生き返った画面を見たら、一気に目が覚めた。

彼女の愚痴を聞いている最中だった。

LINEの最後には一言。
『大嫌い』

〝別れる〟じゃなくて〝大嫌い〟
そんな事で少し安心する。

電話をかけ直しても出てはくれない。
ま、想定内。

『花火を見に行こう』
と、LINEをしてみたら既読スルー。
ま、想定内。


さ、シャワーを浴びて、迎えに行くか。


子供の頃から、花火は一緒に行っていた。
約束する事もなく、なんとなくいつも。

慌てて大事な物を忘れないように…
スマホと一緒に置く。

もう代わりなんて考えられないから。








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