“知ってる??”
“桜の枝って花が咲く前にその枝先を”
“ピンク色に染めるんだよ”
“なんだか素敵じゃない?”
“誰も見ていない時から”
“桜の木は春の訪れを知らせているんだよ”
月明かりに照らされた君は
ほのかに白く光っていた
桜の木を挟んで
立っていた
君は唇が弧を描くように笑うと
“また会えたね”
と呟いた
『2人ぼっち』より
走って
走って
走って
転んでも
何回転んでも
私は後悔しない
したくないのだ
この道が間違っているのか
正解なのかなんて
誰も分からないのだから
『泣かないよ』より
“それら”はいつも一緒にいて
離れている
どちらかが強すぎると
どちらかは消えてしまう
どちらが良いかなんて分からない
要はバランスだよね
どちらも同じくらい必要で
人が勝手に決めていいものではない
どちらか片方無くなるだけで
世界は止まってしまうのだから
『ずっと隣で』より
何度後悔しても
何度戻りたいと叫んでも
もうあの日には戻れない
時は刻々と進むけど
その秒針は後ろには進めない
ただただ前へ進めと促すだけ
『過ぎ去った日々』より
こんばんわ
今日は綺麗な満月だね
この満月のことをなんて言うか君は知っているかい?
今日の満月のことを“ワームムーン”っていうんだよ
え??可愛くない?
そうだよね
他の月と違って“いもむしの月”って可愛くないよね??
昔の人は雪が溶けて土から虫が出てくる様子を
みてその名前をつけたんだって
何か思い出すことはない??
日本にも似たような言葉があるよね?
そう、“啓蟄(けいちつ)”
日本人も昔その様子を見てこの名前をつけたんだって
遠く離れていて言語も思想も違うのに、同じ月の時に
同じことを思っていたなんて、なんだか不思議だよね
ふふふ、変な顔になってるよ
さてと、今夜のお話はここでお終い
また次も出会えるといいね
『月夜』より