明日世界が終わるなら何するか?
彼は僕を見てそんなのあり得ないというように
なにかに影響された?と聞いてくる。
彼に当てられるのはなにか癪だったが
実際映画で観た影響だったので
そうというしかなかった。
明日世界が終わるなんてありえないんだから
そうだよね
なんて笑いながら
彼と話し始めた。
明日世界が終わるなんてわかんないよな。
─────『明日世界が終わるなら』
君と出会ってから
僕は変わってしまった。
僕はきっと
君と出逢えて居なければ
完璧な人間に慣れていたと思う。
君と出逢って
君の優しさに触れて
君の笑顔に心射抜かれて
ずっと君のを考えてしまうようになった。
君がいないとダメになった。
でも君と出逢えて良かったと思う。
─────『君と出逢って』
耳を澄ますと聞こえてくるんだ。
もう居ないはずの君の声。
耳を澄ますと聞こえてくるんだ。
僕を呼ぶ可愛い君の声。
もうこの世にいないはずなのに。
耳を澄ますと聞こえる。
耳を澄ますと
もう居ない君の姿を見てしまう
今日もどこかで見てるかな
─────『耳を澄ますと』
彼女は俺に隠し事をするような子ではなかったが
今日の彼女は何かおかしかった。
彼女は今日1日ずっと周りを見渡していた。
俺の話を聞き流しているようで違和感があった。
30分前、彼女はトイレに行くと言って、俺から離れた。
しかしいつになっても帰ってこない。
心配した俺は、彼女にメッセージを送ったが
返信もなかなか返ってこないため彼女を探していた。
パンッ
音が鳴った。
周りは、お客さんにいっぱいだったからか
周りの人は音をそんなに気にしていないようだった。
でも俺はその大きな音が気になった。
大きな音が鳴るにしても、こんな音聞いたことがない。
「ここら辺で聞こえたか?」
人の気配がしたため息を潜めて、近づいた。
そこには、彼女と赤く染まった誰かがいた。
彼女の表情は見えないが彼女は人を殺した。
本当に殺したかは分からないが
その現場に彼女がいるのが怖くなった。
俺は早く警察に伝えようとした。
来た道を戻る時石をけって音を立ててしまうのは
アニメや映画の定番で
それをやってしまった俺は
彼女に人がいるということがバレたことは明白だった。
彼女は俺に向かって歩いてきた。
建物の影でやっぱり彼女の顔は見えなかった。
俺は怖かった。
人を殺したかもしれない彼女が
こちらに向かってくるのが。
「なんでいるの?」
彼女は何の感情も載せずに、そう言った。
「お...お前を探してたんだよ。
...メッセージも送っただろ」
「メッセージ?あっ、ほんとだ、来てた。
ごめん、気づかなくて」
彼女はいつも通りのトーンで話す。
「こ...ここで何してたんだよ」
俺は緊張しながらも彼女が人を殺したかもしれない
疑惑をここで晴らしたかった、
「なんだと思う?」
彼女はこう言った。
俺にそれを話させるのは、だいぶ酷なことだと思った。
俺は言わなかった彼女も話してはくれなかった。
でも、彼女は最後にこう言った。
「秘密にしてくんない、このこと」
俺はここで肯定しないといけないと思った。
俺が生きるために
ここで秘密にしないと言ってしまえば、
俺は確実に殺されてしまう
選択肢は残っていなかったんだ。
「...わっ、わかった」
この言葉は弱々しかったと思う。
「よかった二人だけの秘密だね」
彼女は今日一嬉しそうな声をあげ言った。
俺は、俺のために、この選択をしたが
この選択は果たして正しかったのだろうか?
こんな重い二人だけの秘密なんてしたくなかったな
─────『二人だけの秘密』
優しくしないで
今あなたの優しさを受け取ったら
私涙が出ちゃうから
...ねぇこれ以上言われたら声上げて泣くからね笑
ありがとう優しくしてくれて
これからもよろしくね
─────『優しくしないで』