「風鈴の音」

私の住む地域は午後になると風が強くなり
風鈴がチリリンと鳴るというよりは
チリリリリリリンという感じで
風流とは別物になってしまう

なので憧れる

ひぐらし
風鈴
植物の香り
かげろう
汗拭シート
麦茶
かき氷
せみ

嗚呼、夏ですね
まだそんなに始まっていないこの時期でも
早く秋が来てほしいと願ってしまいます

「夏の気配」

草の匂い
汗の匂い
アスファルトが眩しい
滴る汗
エアコン付け始めた時のカビの匂い
冷凍庫にシャーベット
気になる腕の肉
急にペディキュア
アンクレット
ブレスレット
ミミズの死骸
立ち昇る陽炎

「嗚呼」

嗚呼、この世はなんと非情なものよ！
嗚呼、この世はなんて素晴らしいんだ！
嗚呼、なんてことだ！
嗚呼、なんて素敵なんだ！

小説でしか登場しない「嗚呼」。
「嗚呼」と書くだけで一気に明治、大正へタイムスリップ出来るかのよう。

私も使ってみようかな
嗚呼、あと10分で昼休みが終わってしまう！

「風が運ぶもの」

この時期このお題ってことは
考えた人は花粉症？

風が運ぶもの
それは花粉
今時分はスギ

あぁ、ピークが怖い

「約束」

制服の上から２つ目のボタンちょうだいね
確かに軽い感じで言ったけど
意味わかってくれてたよね？

卒業式の後、どきどきしながらキミを呼び出す
その時にはもうボタンは無かった

「ずっといいなと思っていたんだ」
そんな曖昧な言葉にするより
「ずっと好きでした」
とはっきり言った方がいいかな、なんて
さっきまで考えていたけど、ボタンが無いんじゃ
どちらも言えない
言いたくない

遠い記憶
わずかな記録