小指にお揃いのミサンガ
未だ解けなくて ひとりこっそり 隠して持っている

歩いていた道は気付けば
泥濘だった あるいは 最初からそうだった

大丈夫じゃないけど使う
「大丈夫」って言葉 力を失くして 尚 騙せるらしい

君はまだ 待っているだろうか

傘の中に隠れて
また溜め息ひとつ
晴れた空に差したまんま
自分のためだけのもの

同じ呼吸の仕方
別々の体の生き物
どんな色をしても無関心
普通の事のはずなのに

どうしてこんなにも気になるんだろう

まだ少し汚れた空

誰にも見られず

雲の隙間

雨上がりの虹を越えるグライダー

勝利と敗北を 振り分けて
価値を撒けば 全てが決まるような
いつも出会う十字路
壊れかけの音色
効果は絶大で 未だ現役

回り道を丁寧に歩いたのは
間違える事はない
そう信じたかったから

避けようとしてぶつけた体
動けなくなった
どこにも行けない迷子

ずっと先まで見えている瞳
ここが最後じゃないって
魂が歌っている

どうするべきか
本当は知っている

生きてきたから
生きてきたなら