溜め息は紙飛行機にして

風に乗せて遠くへ飛ばそう

落ちた先で踏まれてなけりゃ

その内誰かが拾ってくれるだろう

左の部屋
山あり谷あり
等間隔
平になりゃ最期

限りあると知っていて
どうして仕事をやめないの？

ここは不思議なくらい静かで
僕の耳はあなたの音を探している
それを残酷にも邪魔をする
いなくなった事を報せる合図

幼い僕は初めて命を知った

喜怒哀楽の「哀」なんだ
それなら次にはきっと
「楽」が訪れるでのしょうって
何となく再会だと思って

だって約束をしただろう
僕ら待ち合わせをしただろう
会えなくなるのは嫌だから
戻る事は選びやしないよ

約束があるから大丈夫
待たせちゃ悪いよな
だからもう行かなきゃな

窓辺にひらり、舞い降りた
花びらが連れてきた春の匂い
眠るのが少し勿体なくて
夢の入口まで白い月を眺めてた

指の腹だけで
あなたと解るならば
仮に暗闇の中であろうと
誰、と問う事もなく
見付けられるだろうか