12/2/2023, 11:22:21 PM
それは理想と現実の狭間だった
狭間に近付くほど理想は眩しく感じるのと裏腹に
その輝きを疑う気持ちも強くなった
闇を信じるのは容易い
絶望を想像する方が気楽だ
それは気持ちだけだ
身体が闇に包まれたら
闇はヘドロのように纏わりついて
いつの間にか心を蝕んで
いつの間にか眩しい光に目を閉じてしまうだけだから
狭間に近付いてるんじゃない
理想に近付いていたい
同時に現実の淵が心底つらい
12/1/2023, 3:27:39 AM
泣くと煩い、とぶたれた
泣くとまた泣いてる、と冷たい視線を向けられた
泣くとどうして、と母が狼狽えた
泣くとお前が悪い、と目尻を吊り上げた
泣くと大丈夫だよ、と数多の手が背中を叩いた
泣かないで、と小さなわたしが心臓を握る
泣かないで、と小さなわたしが涙を搾る
泣いてもいいよ、と大きなわたしが隣に座る
泣いてもいいよ、と大きなわたしが涙を流す
小さなわたしは泣き虫がきらいなのに
大きなわたしは泣き虫がだいすきなんだ
11/29/2023, 7:37:12 PM
息を吸う
鼻の奥ガツンとなる
布団を出て
学校に行くでもなく
会社に行くでもなく
ぼんやりと
うちがわに
新しい風を招く
冬のはじまり