最後の恋に巡り会えたら
馴れ初め話から
どちらが誘ったんだとか
ニヤつきながら
仕立てて話してやりたいのに
いつぞや
不毛な恋ばかり
手に掴むようになって
いまだに私は
自由で行き場がない
ひとりきり

きっと明日も
なくなく笑って
耐え忍んでも
倍返しで
打ちのめされたりする

１滴２滴
積もり負けたの
静寂に包まれた部屋で
１秒２秒
数え飽きたの

１人より
２人でいる方が寂しいなんて
変な話でしょ
２ＬＤＫ
折りたたんで
お開きにしよう
さようなら

あれからずいぶん
時間が経ったけれど
何よりも先に
思い出すのは
別れ際に目にしみる
8mgの香り

騒がしい雨音が
雑な気持ちを
かき消してくれる
傘が無いから
しばらく帰れそうもない
まあいいか
家にいても
することはないし
返事のない
言い訳をだらだら
考えてるくらいしか
私の頭は働かないし
いっそこの雨と一緒に
どこか遠くまで
飽きるまで泣き喚いて
心在らずのまま
流れていけたら
いいのにね