【静かな夜明け】
　
　耳が痛くなるような朝
　乾いた冷たい風に息を吐く
　日の出まであと少し
　群青の空がゆっくりと、紫、オレンジ、赤へと移り変わる
　
　毎日の繰り返し
　ため息のような白い吐息
　目を伏せて朝日から視線をはずす
　今日も一日が始まる
　
　今日も一日頑張ろう
　

【書く練習】
　
　今日はもうダメなので、お休みします
　

【書く練習】
［ふりだしにもどる］
　
　もうやだ
　ちょっと元気になっても
　些細なきっかけでガタガタ
　落ち着いて、平常心、それができない
　明るく、前向き、笑顔、なんだそれ
　
　数日たてば、そんなこと忘れて気持ちが上向いてくる
　なんか、いい感じゃない？
　もう、治ったんじゃない？
　ちょっと冒険しようかな？
　
　ふりだしにもどる
　
　もうやだ
　
　

【やさしくしないで】
　
　そんなこと言っても知らないよ
　やりたいようにやるだけさ
　君が拒んでも
　嫌がっても
　怒っても
　僕はやめない
　
　見返りなんて求めない
　自己満足で結構
　僕がそうしたいからするだけだ
　
　君の毛をやさしくブラシをかけて撫で回す
　君は不機嫌そうに鼻を鳴らす
　僕は君の小麦色の毛に顔を埋め息を吸う
　僕はとことん君を甘やかすからね

【隠された手紙】
　
　見つけてしまった
　あなたが書いた私への手紙
　押入れの整理をしていたら
　見つけてしまった
　
　角ばった字は確かにあなたの書いたものだ
　私は手紙を折り畳み元の場所にそっと戻した
　渡せなかった手紙
　私は知らないふりをして
　あなたの帰りをまっている
　
　手紙の中身は高校生のあなたが書いた、私へのラブレター