【別れ際に】
あの時なんて言ったの?
あとで聞けばいいと思ってた
なのに君は居なくなってしまった
もう二度と会えない
その声ももう聞けない
【通り雨】
ねえ、行かないでよ
もう少しだけここにいて
この雨が止むまで
【秋🍁】
朝の散歩が気持ちよくなってきた
君の足取りも軽やかに感じる
ちょっとだけ肌寒さを感じるようになった
人恋しくて
君をそっと抱き寄せる
暖かな君の毛に顔を埋める
吸い込んだ空気に秋の匂いがした
顔を上げると君の迷惑そうな顔があった🐺
【窓から見える景色】
夢でみた
窓越しに昔の私
あの人に優しい罵詈雑言を浴びせられている
ガラス一枚向こう側で
過去の自分が傷だらけになっている
あの部屋には窓なんか無かったはず
つまりは夢だとわかる
四畳半ほどの部屋で膝を付き合わせている
私の恐怖が窓越しに伝わってくる
あの人が笑っていた
口のはしを持ち上げて笑顔を見せる
「さあ、やってごらん」
ああ、窓越しの私がゆっくりと口のはしを持ち上げている
しかしそれは全く笑顔にはならなかった
心臓がギリギリと音を立てる
ああ、もう、やめてくれ
過去とはいえ、これ以上私を傷つけないでくれ
助けようと手を伸ばして
ガラスは柔らかなビニールのように伸びるばかりで
一向に手が届かなくてもどかしい
拳を振り上げたところで目が覚めた
【書く練習】
今日は朝から調子がよかった
仕事も辛くなくて
帰りに息切れすることもなかった
しかし家に帰ると体かどっと重くなり
横になってしまった
そして一日を思い返した
自分のしたことを激しく後悔したり
自分の話した言葉に嫌気がさして七転八倒した
なんで?元気だったはずなのに
何がいけなかったのだろうか
何よりどうして気づけなかったのだろうか
自分の体は自分が一番よく知ってるなんて、嘘だ