【命が燃え尽きるまで】
命は炎に例えられる
なぜか?
命を燃やすことで人は生きている
命が尽きれば生きてはいられない
命とはなんだ?
命には限りがある
その事は普段ほとんど忘れられている
気づくのはいつだって終わりが近づいたときだけ
慌てたところでもう遅い
燃えた命は戻らない
今ある炎を両の手で守っていくしかないのだ
【夜明け前】
藍の空が少しずつ紫に変わる
この時間に空を見るのが好きだ
もう少しもすれば新聞配達のバイクの音が聞こえるだろう
部屋の中は濃紺色の空気が充満している
一息吸えば自身も藍に染まってゆく
この瞬間は自分というものがなくなっていく様で気持ちが楽になる
辛いとか、苦しいとか、喜びや悲しみ、
そんな感情さえ入り込む余地がない
このまま藍に呑み込まれてしまえたらどんなにいいか
ああ、今日も朝が来る
オレンジの光が差し込んで、藍はたちまち消え失せる
自分の輪郭が露になる
それと同時に感情も戻ってくる
ああ、今日も一日が始まる
【本気の恋】
本気の恋とはなんだろう?
一途に諦めず
脇目も振らず
なりふり構わず
突き進むことだろうか?
そんな熱い恋を一度はしてみたい気もするが
残念ながらそんな恋には出会ったことはない
もう、今さら、出会うこともないだろう
今も世界のそこかしこで本気の恋が燃えている
それを思うと、少し羨ましく、微笑ましく、暖かい気持ちになった
そんな恋達がひとつでも実ることを祈りたい
【書く練習】
本日は体調不良により仕事も書く練習もお休みします
【喪失感】
ベッドに横たわり、窓の外を見る
人々は往来し、鳥が飛び交う
当たり前の風景
私はどこか他人事のようにそれらを眺めている
視線を正面に向ける
そこにあるはずのもの
二本の足
私をどこへでもつれていってくれる自由の羽
今はもうどこにもない
もうどこへも行けない
世界が閉じるてゆくのを感じる
私から世界が失われつつある
失いたくなくて、手を伸ばす
それはただ空を切るばかり
いま、私は世界を失った