五臓六腑が静寂に包まれ
空ぶった手は何を表わす

秋曇に隠れた涙は留守番中

追い討ちの矢は
私を痛めつけた

一言、伝えられるなら
何を言えばよかったの

月に沈む想い出

痛く気に入った
古めかしい記憶

全て大切だから
どうか帰ってきて

願うは夕闇
月は知らんぷり

ほら鳴いている
ああどうしよう

みすぼらしく
あどけなく
わたしは笑う

落ちた硝子は
遥か遠い街で
手を差し出す

やるせない
今の自分も
昔の自分も

綺麗な言葉で抑えて抑えて
泥沼から這い上がるのです

小さな星に
戻りなさい
と神は言う

舞い降りてまで
言うことだから
きっとわたしの
欲しかった言葉

たぶんわたしは
帰るべき場所に
帰りたいだけだ

脈打って熱を帯びた文章を
何度も消してはたぷたぷと
振動に揺れる鍵盤で奏でて
足らぬ頭でうんうん考えた

友情止まりなのでしょうか
こんなにも泳がされている

少しずつ既読は遅くなり
少しずつ言葉は短くなり

それでも飴を落として
また現れる午後23時

ホテイアオイが泣いている