気になるあの人が働く喫茶店に入り、キッチンが見えるカウンター席に座る。
そうして私は、毎度同じ注文をする。
「コーヒーを一つお願いします。」
「かしこまりました。」
彼はそう言い、コーヒーを丁寧に注ぐ。
コーヒーの匂いが広がる。
「おまたせしました。コーヒーが冷めないうちにどうぞ。」
いつも通りの彼のセリフ。やはり落ち着く。
温かいコーヒーを口に一口
「今日も美味しいですね。」
「喜んでいただけて嬉しいです。」
彼はそう顔をニッコリさせて私に言った。
彼の注いだコーヒーは温かいうちが一番美味しい。
時計の針が重なって、時計が私に午前0字を教えた。
今日は私の誕生日。
スマホの画面が一件の通知を受け取り光る。
午前0時丁度にあなたわ私の誕生日を誰よりも早く祝ってくれた。
少ない文章でもちゃんと愛が伝わって、頬が緩んだ。
そして今日は時計の鉢が重なるまであなたと一緒にいる事ができる。
だから私も愛を沢山伝えるね
僕と一緒に、御飯を食べよう。
僕と一緒に、お出かけをしよう。
僕と一緒に、映画を見よう。
僕と一緒に、眠りにつこう。
「僕と一緒に」
これはあなたの口癖だった。
プロポーズの時も
「僕と一緒に、幸せになってください」って
あなたはそうやってずっと私と一緒にいてくれた。
でもひどいよ。
僕と一緒に、最後の眠りにつこう
ってあなた言ってたじゃない。
なのにあなたって人は私より先に行ってしまったのね。
でもこれだけ言いたいの
私と一緒に、天国でも幸せになりましょう。
夢じゃなかった。
昨日の夜にデートでもらったものが
机の上に置かれてある。
そして彼からのライン
「楽しかった!また行こうね」
その文章は短かったけどしっかり伝わった
そして私は返す文をスマホに打つ
「ありがとう。夢のような時間を」と
願いが叶うなら、私はもう少しだけあなたといたい
少しだけでいいの。ほんと少しでもあなたといたい
叶わない願いだとわかっているけど…
1つだけ願いながら叶うなら私はこう願う。
「あなたとずっとにいられますように」と。