ー光を灯してー。 短編小説作りました。
田舎ってのはいいもんだな。
自然に囲まれて心が落ち着く……
「よ!久しぶりだなー!」
頭の中に聞き覚えのある声が響いた。
アキラだった。
僕は琉叶。あいつとは小学校からの幼なじみで、来年からは確か大学生になるはず……だ。
「そろそろ暑くなってきたし、今度海にでも行かねー?」
アキラは楽しそうに言った。
「えー?また貝殻拾うんー?ほんと好きだなぁ。じゃあーいつにしようかー!」僕は呆れながらも喜んで言った。
「学校終わり行こーぜ!」
僕は少し驚いた。のと同時に、頭の中をひとつの疑問がよぎった。学校の課題が明日期限。いやそれは今はどうでもいい。
なぜよりにもよって今日なのか、だ。
アキラはそんなキャラじゃない。
ただたんに今日行きたいから?今日しか空いていないから?深く考えてしまう。
いつの間にか僕は、いーよ!と答えていたみたいだ。
だってアキラ、すげえ嬉しそうな顔をしてたから。
放課後、僕は約束どおり海に行った。
海には誰もいなかった。
まだ来ていないのかなと思った。
僕は待っている間海を眺めた。
やっぱり来なくて、もう一度海を眺める。
さすがに遅すぎる。と思った僕は貝殻を拾いはじめた。
「琉叶……?」
やっと来た……アキラだと思った。
「アキラー!」と僕は呼び返す。
振り向くとそこにはアキラはいなかった。
長い髪に、色白の肌、優しい瞳、落ち着く声、僕を包み込んでくれる腕。
母さんだった。
いつの間にかすぐ後ろに母さんが走ってきていたのだ。
「どうしたの!?琉叶!?怪我は無いわ……良かった……」
「母さん……アキラは?アキラはどこにいるの……?」
僕は恐る恐る聞いた。
「アキラ?誰の名前?」
奈落の底に堕ちたような気分だ。
アキラ、アキラ、アキラ……!
前みたいに僕の事呼んでよ…?
ただ君だけが僕を深い深い孤独からひきあげてくれたのにね。
唯一の生きるヒカリだったのに。
ー𝕚𝕞𝕒𝕘𝕚𝕟𝕒𝕣𝕪 𝕗𝕣𝕚𝕖𝕟𝕕ー
癒してくれてありがとう!
人のぬくもりって
あたたかいね
イブの夜
金属の独特の音が聞こえる……
外を見れば雪が降っていた𓂃𓈒 ❅ *
あの人も今
同じ空を見ているのかな
誰かが私を呼んでいる
なんだ……夢か
心と心
とても複雑なものだと私は思う