6/29/2025, 5:19:47 PM
静かな海の底。
ここでは、ただ穏やかに水が動いている。
水の重さに、少し窮屈に思う。
いつか、聞いたことがある。
海の上では、波というものが立っていて、
白く泡立ち、音がするらしい。
そこでは、水はとても軽やかに動き、
自在に形を変えるそうだ。
そんな訳ないよ。
だって、こんなに重たいのに。
自分にはとても縁のない話だわ、と思いながら
それでも少し波に思いを馳せ、顔を上げる。
水というのは、ほんのり青色なんだそうだ。
〖青く深く〗
6/19/2025, 4:30:23 PM
じめっとした空気が、鼻を掠めた。
なんだか懐かしい。
深く吸い込んだ。
ゆっくりと吐き出して、少し吸って、溜息になる。
空がにわかに暗くなる。
風が少し重たくなる。
ああ、これでやっと、
〖雨の香り、涙の跡〗
6/10/2025, 1:37:44 PM
心が揺さぶられる。
思考が、感覚が支配される。
身体が動かなくなる。
それを享受しようと、全神経を研ぎ澄ます。
全身に、それが溢れかえる。
数刻の後、はっと意識を取り戻す。
現実が、戻ってくる。
〖美しい〗
6/9/2025, 1:12:33 PM
木漏れ日が肩に落ちる。
風が揺らめいている。
只々歩いている。時折ため息が漏れだす。
ふと顔を上げると、柔らかな光に目を細めた。
うっかり涙がこぼれそうになる。
嫌いなことも、理不尽なことも山ほどあるのに、
どうしてこの世界は、
〖どうしてこの世界は〗
8/1/2024, 4:01:25 PM
〖明日、もし晴れたら〗
やわらかな光であってほしい。
あたたかくて、包み込まれるような。
それをめいっぱい浴びながら、大きく息を吸う。
腕を伸ばして、胸を大きく広げて。
それから、息を吐くのだ。