『色とりどり』
『君と一緒に』
『幸せとは』
家の中で暖を取れること
布団の中で眠れること
家族が生きていてくれること
友だちが話を聞いてくれること
友だちの話を聞けること
今日一日を無事に過ごせること
当たり前だと思いがちになっていたけど
本当はやっぱり、違うんだよね
一つひとつ
慣れ過ぎてしまった奇跡を
大事に大事に
味わえるように
もう一度、両手にしっかり 受け止めて
抱きしめて
心のレンズのピントを合わせて
生きてみようと思います
有ること自体が 難しい この人生を
この生命を
『終わらせないで』
あなたの物語を どうか終わらせないでください
あなたの想いを どうか終わらせないでください
あなたの感じるままの その想いを
どうか 守り 祈り続けてください
時に休むことがあっても
終わらせてはいけません
時に敗北の姿のように感じても
物語はまだ、終わってはいないのです
物語は最後まで わからない
途中では 何も決まってはいない
自問自答しながら
最後まで どうか 歩み抜いてください
あなたの想いは
あなたの心は
あなたの決意は
あなたの悲しみは
あなたの憂いも喜びも、
絶望も希望も
あなただけしか感じられないものであるのと同時に
この世の財産を 全てかき集めたとしても
叶わないほどに 尊くて偉大な存在なのです
だから、あなたは今、ここにいるのです
続けてください
自分自身の生命が
心の底から安らぎを感じ、
何の憂いもなく
納得し、次なる生へと 旅立てる最期を
迎える日まで
『冬になったら』
冬になったら、
大好きな暖かいコートに身を包み
友達からもらった手袋をはめ、
お気に入りのマフラーを巻いて
浮き足立つ 赤と緑のキラキラした街に
颯爽と出掛けよう
冬になったら、
口元にそっと手を当てて
やさしく息を吐き、
もくもくと白くなった 私の生きてる証を
見つめよう
冬になったら、
眠い目をこすりながら
勇気を出して、布団から飛び出し
春が来るのを疑わぬよう
朝日を眺めよう
冬になったら、
一年の中で
一番空気の澄んだ
夜空に浮かぶ
美しい月を
絵本をめくるように
祈りを込めて
じっくり仰ぎ見よう
あぁ 冬が来るのが
待ち遠しい