【この世界は】

自分の立っているところからしか
見渡せないちっぽけな世界も
名前も知らない誰かの「ちっぽけな世界」の集合体

この世界は美しくて汚い
だったらせめて、自分の世界は美しくあるように、
そこから明かりが広がるように、
笑顔でいたい

【どうして】

理由を訊くのは簡単なことだ
自分の思考はゼロにして、相手にただぶつければいい

なぜ？どうして？

憤り、怒り、疑問や好奇心
そんな感情を詰め込んで

訊く前に自分に問いただす人間でありたい
相手だけに原因や答えがあると思わないでいたい

【夢を見てたい】

微睡んだまま
ゆらゆら揺れる心地よさに身を委ねていたい
甘く綺麗な夢のなかにずっといたい

夢を見てたい
いくつになっても、どんな小さなことでも
夢を見られる余裕と遊び心を持っていたい

【ずっとこのまま】

思考の海に溺れていたい
誰にも邪魔されず、邪魔せず、頭の中に浮かぶ言葉とじゃれていたい

ずっとこのまま

ひだまりの中にいたい
飢えも争いも人の醜さも知らず、温かい場所にいたい

ずっとこのまま

【寒さが身に染みて】

思わずほぅと息を吐いた。
白い息が寒さの厳しさだけふわりと丸く広がっていく。

それを目で追いかけて、寒さが身に染みた。
身に染みて暖かさを知る。ひと息入れる珈琲も、お風呂のお湯も、握ってくれる人のいない手のぬくもりも。