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2/5/2023, 6:37:55 PM

恋しくて
溢れる気持ちは転がって
山を越え谷を越え
海を渡って
地球の裏側にいるきみの
奏でるCis音に触れ
めくったページの風に乗り
南国のフルーツジュースに潜み
ありとあらゆる手をつかって
きみを想うとささやくだろう

2/5/2023, 8:22:10 AM

ダイアモンドがまつ毛にかかる前に
イルミネーションを見に行きましょう
スケートリンクの風がしみた
キスを捕まえに行きましょう

2/4/2023, 4:11:17 AM

君の魂はどこへ行くのだろう
がらすみたいに光をたたえて
すみれの咲くあの野原の上で
きらきら星になるのかな

2/1/2023, 6:30:59 PM

ブランコに腰かけて
しばらくぼんやり空を眺めて
そろそろ泣こうかと思っていたら
ちびっ子たちがやってきて
不思議そうにこちらを見つめた
その視線の無垢さに
恐ろしささえおぼえ
そそくさとその場を去った
後ろでブランコが揺れていた

白い雲が穏やかに流れる
あ、なんだ
そんなもんか
わたしの気持ちなんて
そんなものだったのか
晴れた空を見上げながら
わたしは笑い
やっと泣いた

1/31/2023, 1:31:35 AM

あのお屋敷に
吸血鬼さんご一家が住んでいます
毎週そこへ血を届けるのですが
家畜の血だけでは気の毒なので
今週はわたしの血もあげることにしました
大した量は採れなかったのですが
喜んでもらえたらと

今夜は月がきれいです
いつもありがとうと奥さまは微笑み
わたしはこっそり
自分の血も入れたことを耳うちしました
奥さまは驚いた様子でしたが
最後には何度もお礼を言って受け取ってくれました
息子が喜ぶわ、と

お月さまが照らす道
わたしは全力で駆けます
血が足りなかった
血が少なすぎたんだ
まずいちばん小さな息子さん、その次は娘さん
その次が旦那さま
そして最後が奥さま
彼女の優先順位は恐らくこう

ならばもっと血を採らなければ
来週までに
家族全員に行き渡るぶんの血を
あなたに
あなたに捧げたい
あなたに届けたいのです

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