『凍てつく鏡』
あ、鏡―――
ちょっと見にくいけど
自分が写ってる
さっと身だしなみを整えて
そして―――パリンッ!
と、踏んずけ割っていく
ちょっと気持ちがいい
小さな水溜まり
そこにできた氷の鏡
世界でたった一つ
割ってもいずれまた元に戻る
天然の鏡
ツルッ―――ドシーン!!
………割った鏡達からの、復讐だろうか
〜シロツメ ナナシ〜
『雪明かりの夜』
月が凍りつくほど 夜が寒い
静かに青く輝き 雪を照らす
頭から足先まで 完全防寒
夜の少しの街灯と 凍った月明かり
それだけで今夜は 眩しく感じた
私は大きく 目を開けながら
近場をゆったり 歩いてく
〜シロツメ ナナシ〜
『祈りを捧げて』
私は必ず、
『いただきます』を言う
たくさんの命をちょうだいして
自分の命を
ここまで繋がせてもらった
肉はもちろんだが
野菜(植物)だって立派な生き物
今日まで自分の命を繋がせてもらった
生き物は
命(生き物)を食べて生きている
どこかの映画で言っていたのを聞いて
その時はさらにものすごく刺さった
あくまで私としては、
食欲旺盛はまだいいが
ただガムシャラに食べると言うのは…
あまりいけない気がしている
感謝とリスペクトを込め、
その大切な命、余すとこなく
『いただきます』
そして、
『ごちそうさまでした』
〜シロツメ ナナシ〜
『遠い日のぬくもり』
…………なんだ?
このきおくは……―――
…………だれだ?
お前は……―――
……………………こども?
…………わたしの?
しらない
……しらない……なのに…………
なぜだ…………思い……出したくない
そんな感覚がする…………
くるな…………とにかくくるな
お前は…………知らない、
いや……
「わすれなきゃいけないやつ」だ
…………お前のせい……と、
言いたくない――――――
〜シロツメ ナナシ〜
『揺れるキャンドル』
静かな部屋に
ロウソクがいくつか
灯されている―――
優しく、緩く、温かく、
私の内側を、照らしだし
迷子の心を、ほんの少し
照らしてくれる
〜シロツメ ナナシ〜