『君の名前を呼んだ日』
初めて人の名前を呼んだ日
それは初めてであった日
だけどあなたは
2度目の、
その人の名前を呼んだ日を
覚えていますでしょうか?
あなたが初めて
その人を頼りたい時
気持ちを共有したい時
思いをぶつけたい時
どんな時だっただろうか?
人を呼ぶと言うことの
その凄さを、あなたはまだ
知らないのかもしれない
人との繋がりという
その凄さと尊さを
~シロツメ ナナシ~
『やさしい雨音』
自分の耳が神経質
雨の音が好きじゃない
とっても耳に響くから
夜の雨はとくにいや
私を寝かせるつもりがない
ボトボト ザーザー
容赦がない
晴れの夜は幸せだ
雨の音がしないから
ちなみに風は好きなんです
木々がサラサラ歌うから
私のモヤモヤ 心の中
持って行って くれるから
今夜は雨と予報士さん
そんなことを言わないで
朝から夜が ゆううつだ…
朝と昼はくもり空
だんだん夜が近づくと
雨の匂いも少しずつ
迫ってくるから 心はドンヨリ
そろそろ寝る時 耳障り
風の音が聞こえてる
これなら何とか寝れるかな?
翌朝気づいた雨の匂い
外を見れば くもり空
道もなんだか濡れていた
外は何かが降っている
私の知らない雨だった
昨夜の風は 雨だった
それはまるで霧吹きで
遊んでいるかのようだった
こんな雨があるのかと
気づけば私は 外に立つ
〜シロツメ ナナシ〜
『歌』
歌は
私の心の支え
歌があるから
私の気持ちを表現出来る
歌のおかげで
私の気持ちを1番出せる
歌と一緒に
歩いてこれた
歌って時には
敵にも味方にもなる
歌のせいで
酷く落ち込んだこともある
歌とは
喧嘩する日もある…
歌を思って
どちらともなく仲直りする
歌が私に
寄り添ってくれることがある
歌はまさに
世界一の変化の達人
歌は
私の中にも 溢れてる
どんな色にも形にも
なって私と ともにある―――
〜シロツメ ナナシ〜
『そっと包み込んで』
トゲトゲなあなたを
何がなんでも包んでみたい
包まれる幸せを
ちっとも知らずにいるままに
この世界を終わるなんて
そんなの寂しすぎるから
何がなんでも包みたい
トゲトゲだから巻けないと?
そんなのやらなきゃ分からない!
たくさん布団も毛布も持って
ぐるぐる巻きにしちゃおうか?
たくさん綿でも毛糸でも
トゲトゲ心のその隙間
全部に埋めてしまおうか!?
ここも空いてる!
そこも埋めて!
ゴソゴソ! グイグイ!
ギュウ!ギュウ!と―――
そしたらあなたのトゲトゲも
ご覧の通り!もっふもふ!
これで安心さあ行くぞ!
あなたの刺ごと抱きしめて
今から伝えてあげるから!
初めて伝わる暖かさ
人から人への温かさ
トゲからじわりと伝わって
初の感覚、戸惑い 味わう
とっくの昔に錆び付いた
目の奥 蛇口が 捻り出す
微かに 緩んで 動き出し
顔の形の 湖に
錆びてしまった蛇口のせい
今度は止めるの大変で
なかなか水が 引かなくて
流れ溢れて 迷い戸惑い
だけど感じる、心地良さ
溜まり流れて行く気持ち
溢れ 出ていくわだかまり
私の心の中にある
ホントの気持ちを抱きしめる
自分で自分のホントの気持ちを
やっと出てきたその思い
優しくそっと、抱きしめる
〜シロツメ ナナシ〜
『昨日と違う私』
長所なんて長所じゃない
そうだと本気で思うほど
私は私を否定した
どの分野もあの人に劣ると
得意だってあの人には敵わないと
ただひたすら自分をいじめた
…だけどふっと気がついた
私が私をいじめたら……
誰が私を助けるの?
誰が私を救えるの?
私が私を否定してたら……
誰も私を肯定しない…
…もう一度、
私は全力で弱音を吐いた
自分の気になるコンプレックス
今度は違う―――
自分の弱さを認めるためだ
自分の弱さを見たくない
本気で今も思ってる
だけど私は背けない
弱さに隠れた強さをみたい
どんなに自分が頼りなくても
私を導いて行けるのは
他でもない、私だけ
がんばれって一言じゃ
なかなか自分に届かない
心はまるで奈落のように
穴がほげてしまってる
数十年分ほがしてきたから
埋まるまではかかるかな
だけどこれは欠かせぬ一歩
私らしさを改めて
見つけるための旅が始まる
イマココカラが リスタート―――
昨日と違う、私が始まる
〜シロツメ ナナシ〜